自民党の高市早苗政調会長は10日のNHK番組で、財務省の矢野康治次官が与野党の経済政策を「バラマキ合戦」と指摘したことを「たいへん失礼な言い方だ」と批判した。「基礎的な財政収支にこだわって本当に困っている方を助けない。未来を担う子供たちに投資しない。これほどばかげた話はない」と主張した。
この点に関しては高市の主張がほぼ100%正しい。今の日本に必要なのは、名目金利が名目成長率を下回っているうちに、そして日銀が国債を買い取り続けてもインフレ率が急上昇しないうちに、積極的な財政出動を行ってマクロ経済の成長を促すこと。財政対策ではなく経済対策だよ。
というのは、至極一般的な経済論なのでこれ以上述べてもつまんない話だが、個人的にこのニュースに興味を持ったのは、「ここ数十年財務省ベッタリ」な日経新聞が、同省への政権側反論をそのまま載せた事。
不思議なこともあるもんだ。あと、
高市氏は財政規律について「岸田文雄首相は単年度主義の見直しを唱えている」と述べた。「一時的に国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)について凍結に近い状況が出てくる」と説明した。政府は2025年度にPBを黒字化する目標を掲げる。
岸田政権自身がPBの黒字化目標を引っ込めていないうちに、高市が個人の見識で積極的な財政出動を唱えるってのも、アドバルーンの上げ方としてはなかなか巧妙。誰がシナリオを書いたのかな。私気になります。
自民党の高市早苗政調会長は10日のNHK番組で、財務省の矢野康治次官が与野党の経済政策を「バラマキ合戦」と指摘したことを「たいへん失礼な言い方だ」と批判した。「基礎的な財政収支にこだわって本当に困っている方を助けない。未来を担う子供たちに投資しない。これほどばかげた話はない」と主張した。
矢野氏は月刊誌「文芸春秋」11月号に寄稿した。経済成長だけで財政健全化するのは「夢物語」だと指摘した。次期衆院選を控え与野党が提示する給付や減税の案に懸念を示した。
高市氏は財政規律について「岸田文雄首相は単年度主義の見直しを唱えている」と述べた。「一時的に国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)について凍結に近い状況が出てくる」と説明した。政府は2025年度にPBを黒字化する目標を掲げる。
高市氏は日本の国債に関して「自国通貨建てだからデフォルト(債務不履行)は起こらない」と話した。
(2021/10/10 日本経済新聞)
コメントを残す