「愛国心は悪党の最後の拠り所」という言葉がある件について

 しかし、その愛国心を錦の御旗にして堂々と詐欺行為を行う奴がいるとはね。何とも品と芸の無い話だ。君たちの先輩は、お仕事で愛国心を引き合いに出す時も、もう少しエレガントだったよ。

 そしてそれに易々と騙される一般市民がいるとはね。これもまた、日本の右傾化の賜物と言うべきか。自民党をはじめとする保守中道陣営の世代交代の失敗による分裂/衰退と、民主党や社民党と言った三流左翼/革新勢力のド阿呆&無能さへの二重の失望の結果、「思考停止な愛国主義」が持て囃されている日本。本日その現状の一端に触れて、改めて危険な状態だと感じる次第。

水源地権利 投資詐欺 外資土地買収、高齢者の“愛国心”逆手

 中国を中心とした外国資本が日本の水源地を買収している問題にからみ、水源地の権利購入をかたる新しい手口の投資詐欺が全国で相次いでいることが12日、分かった。国民生活センターによると、各地の消費生活センターなどに少なくとも数十件の相談が寄せられているという。1600万円の被害に遭ったお年寄りもおり、同センターは「安易に勧誘にのらないで」と注意を呼びかけている。

 同センターによると、未公開株や外国通貨の売買名目の投資詐欺が目立つ中、水源地の権利をかたる手口は昨年秋に初めて確認された。勧誘文句は「配当が付く」「高値で買い取る」という利殖心をあおるものが多かった。

 また、「日本の水源を中国から守る」と、水源地の買収が社会問題化していることを利用。高齢者の“愛国心”を逆手に取るものや「環境保護」をうたうケースも。信用性を上げるために、自治体の事業や大手飲料メーカーの関与などをかたる業者もいるという。

 目立つ手口は、同じグループが2つの業者を演じながら投資に誘い込む「劇場型」。事前に水源地の権利に関するパンフレットやダイレクトメールを送ったうえで、別の業者が電話を掛け「水源地の権利は個人しか購入できず、法人は買えない。あなたが買ったものを高値で買い取る」などと、水源地への投資のメリットを強調し、誘い込む手口が目立っている。

 その後、現金を振り込ませ、「社員券」などと記した価値のない証書を送付。さらに繰り返し電話で追加出資を勧誘し、返金などには応じないという。同センターは「実際に購入した権利を買い取ってもらったケースはない。きっぱりと断ってほしい」と指摘している。

(2月13日 産経新聞)

 今回の詐欺事件の被害者を「欲に目が眩んだ上に思考停止な愛国心が過剰な愚か者」と断じて切って捨てるだけでは、問題は解決しない。彼らがこの詐欺話に乗った背景には、「日本の水源地の守り、自分がやらねば誰がやる」という愛国心があったかも知れないが、同時に、「今の政治家や官僚組織はこの課題に対して無為無策。それ故に個人の自分たちにもビジネスチャンスはあるはず」という、現状認識に基づく打算があった可能性もある。

 その打算なり計算なりが大衆にとって一般的なコンセンサスとなった場合、政府による国内統治にどのような影響があるか、保守革新問わず政治家のお歴々には想像してもらいたいものだ。

 ここで「【第6回MMD杯本選】Miku Hatsune『HeartBreaker』【VOCALOID PV】」を紹介。


D

あざとい。実にあざとい。だが、それがいい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です