韓国大統領選は朴槿恵でほぼ決まり ~ 「安哲秀の撤退」は「野党陣営の一本化」ではない

 安氏と文氏は「敵の敵は味方になれるかも」で共倒れ回避のために、合流の可能性を検討していただけで、政策的には全くと言っていいほど対立していた。

 どっちかというと政策特に経済政策的に朴女史へ攻勢をかけるのであれば、安氏の主張の方がベターだった。しかし、悲しいかな安氏には政財界のバックボーンがほとんど無い。野党陣営一本化競争で文氏サイドに足元を切り崩されて、安氏は先日白旗を挙げることになった。つまり、安氏の大統領選撤退は「同氏の野党候補一本化レースにおける敗北」であって、「野党陣営の穏便な勢力一本化の結果」ではない。

 加えて、安氏の支持層は政治思想的には中道・現実路線派が多い。メディアは安氏支持派が文氏支持に回ると読んでいるようだけど、朴女史も含めて、候補者間でナショナリズム的な主張や対外的なスタンスで大きな差が付きにくい現状では、相当数が「ただのガチガチ極左」文氏より「状況に応じて路線変更も可能な」朴女史支持に回ると見る。今のままで選挙戦が推移すれば、多分、5ポイント程度の差で朴女史勝利だろうね。

 ただ、米大統領選のエントリーでも触れたけど、朴女史を推す与党セヌリ党とその支持母体も一枚岩じゃない。「裏切者」…出そうなんだよねえ。そういう意味じゃ、大勢の決まった日本の衆院選より、よっぽど韓国大統領選の方が見ていてスリリングだ。投票日直前まで、目は離せない。

韓国大統領選、朴・文両氏の事実上の一騎打ちに

 【ソウル=中川孝之】12月19日投開票の韓国大統領選が25日告示され、保守系与党セヌリ党の朴槿恵(パククンヘ)候補(60)と、リベラルの最大野党・民主統合党の文在寅(ムンジェイン)候補(59)が立候補を届け出た。

 出馬届け出は26日まで受け付けが行われるが、選挙戦は事実上、朴、文両氏の一騎打ちの構図が固まり、接戦が予想されている。

 朴、文両氏は届け出の後、ソウル市内の両党本部でそれぞれ記者会見した。大統領選は国会議員のままでも出馬出来るが、朴氏は、議員を辞職すると明らかにした。さらに、「国民の信頼を得られなければ政治の旅を終える」と語って、大統領選で敗北すれば政界を引退する考えも表明。退路を断った上で選挙戦に臨む姿勢を強調した。

 文氏は会見で、無所属の安哲秀(アンチョルス)氏(50)が23日に不出馬を表明し、野党側統一候補の座を文氏に譲ったことへの感謝を語った。その上で、「安氏と約束した新しい政治を実践し、政権交代を成し遂げる」と誓った。文氏は、国会議員は辞職しないと語った。

(11月25日 読売新聞)

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