一部部品の設計変更などが要因
8月の2度の米国行き失敗の時に主張していた「空調システムの不具合」くらいじゃ、こういう無様にはならない。三菱航空機は、この期に及んで未だにトラブルの詳細を公表していないが、9月末にグラント・カウンティへたどり着いた機体のいじくり方を見る限り、真相は多分これ。
【一度目は悲劇、二度目は喜劇】 米国へ飛行試験に向かっていたMRJ、再び名古屋に引き返す【三度目必然、四運命】(2016/8/28)
個人的に一番疑っているのは、公式発表にある空調システムの欠陥じゃなく、与圧システムと機体構造のミスマッチ。
具体的には、高高度飛行に移った時点で、ダクトが氷結したんじゃないかな。そのために与圧システムがトラブり、その影響で空調システムが死んで機内温度が急変したってオチに1票。
与圧回りの設計変更となれば、1回米国に送り込めれば任務終了な「やっつけ補強」程度じゃどうにもならない。運用開始後のメンテナンスのマニュアル化も含めて、機体全体の再設計に近い作業が必要となる。
悪い予言をするつもりは無いが、悪い意味で保証はできる。MRJの納入が2018年中に成されることは、100%無い。
【シアトル(米西部ワシントン州)竹地広憲】三菱航空機が開発中のジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」について、2018年半ばに予定している初納入の延期を検討していることが1日明らかになった。一部部品の設計変更などが要因で、納入は19年以降にずれ込む可能性もある。延期が決まれば今回で5度目となり、受注活動への影響が懸念される。
関係者によると、一部部品の改修や設計変更などを関係企業と協議中。これに伴い、機体の設計や量産体制の見直しを迫られる可能性があり、全日本空輸に対する初納入の時期が遅れる恐れが出てきたという。
三菱航空機は昨年12月にも試験項目の追加などで、当時は17年4~6月としていた納入時期を18年半ばに延期していた。
MRJは今年9月下旬、愛知県営名古屋空港から、試験飛行の拠点となる米西部モーゼスレークの「グラント郡国際空港」に移送されたばかり。ただ、8月27、28両日にも米国行きを目指しながら、空調システムの不具合で2度も名古屋空港に引き返した経緯がある。米国移送は1カ月遅れとなり、トラブルが目立っていた。
三菱航空機は年内にもMRJの試験機計4機を米国に移送する予定。日本の1機と合わせた5機体制で計2500時間の試験飛行を行い、安全・燃費性能の実証作業を急ぎたい考えだ。現時点で日米の航空会社などからの受注数は計447機。納期が大幅に遅れれば、受注の伸び悩みや購入予約のキャンセルも予想される。
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