インド製の女性護身用拳銃”Nirbheek”の大半は、一体誰の手に渡っているのか

 重量525g。長さは178mm。32口径の6連発リボルバー。軽さといい、大きさといい、適度な威力といい、犯罪者がサイドウェポンとして隠し持つには丁度いい代物だよな。「ニルビーク」って。後日、この銃が使われた犯罪事件が起こらないことを願うばかりだよ。

そもそも、インドで女性が銃火器の正式な所有許可を得ることは難しい。加えて、レイプの「メッカ」となっている公共交通機関/施設では、銃を所持すること自体が禁止されている。「ニルビーク」が現地の女性をレイプから守る道具になりうるとは、とても思えないんだけどな。

「レイプは基本的に法と秩序の問題ではなく、女性が拳銃を所持しても回避できない」

「必要なのは固定観念の変革、法律の厳格化、そして迅速な司法制度だ」

どう考えても、こっちの方が迂遠なように見えて、本質的かつ実効的な解決法。顧みて、安直に「銃をばら撒くから女性は自分で自分を守れ。守れるならば」案を通して実行に移しているあたり、インド当局がレイプ対策に本気で取り掛かっているとは思えんな。

レイプ多発のインドで女性用拳銃が人気、ただし購入者は男性

【3月21日 AFP】インドの首都ニューデリー(New Delhi)で女子学生が集団レイプされ死亡した2012年の事件を受け、インドで初めて女性向けに開発された軽量の回転式拳銃が、好調な売り上げを記録している。だが購入者のほとんどは男性だ。

ヒンズー語で「怖いもの知らず」を意味する「ニルビーク(Nirbheek)」と名付けられた拳銃は、相次ぐレイプ事件に不安を募らせる女性たちの護身用に国営の武器製造会社が開発した。だが、これまでのところ約450件の注文中、女性からのものはわずか28件だという。

大半の女性にとって14万ルピー(約27万円)という価格は高すぎると、女性権利活動家らは指摘する。また活動家の一人、ループ・レカー・ベルマ(Roop Rekha Verma)氏はAFPの取材に「レイプは基本的に法と秩序の問題ではなく、女性が拳銃を所持しても回避できない」と述べ、「必要なのは固定観念の変革、法律の厳格化、そして迅速な司法制度だ」と語った。(c)AFP

(3月22日 AFP)

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