飯島勲の訪朝に対して、韓国「聞いてないよー!」 ~ 11年前と同じく「聞かせる必要もメリットも無かった」のだから当たり前。

 日本にとって、対北朝鮮戦略で韓国をかませるメリットは、もともと無いんだよ。核問題については米国と連携していれば十分。拉致問題についてはもともと自国で独自対応すべき問題だしね。そして、喫緊のところ、7月の参院選前に拉致問題で一定の成果を出しておきたいという、政府与党のビジネス的な事情が日本側にはある。

 一方、北朝鮮からしてみれば、動機はどうあれ日米韓の包囲網がゆるくなるなら歓迎すべきことだし、韓国と違って日本は同民族じゃない分、純粋にビジネスで拉致問題の議論が出来るから、韓国よりも組みやすい。まして、韓国との経済交流を断絶してしまった今日この頃としては、そのビジネスチャンスは無碍に出来ない。

 11年前の小泉総理(当時)電撃訪朝時と同じ構図だな。日朝双方にメリットがあったのさ。今回の飯島の訪朝は。そして、その「日本の単独行動」を許す隙を作ったのは、韓国だ。北朝鮮の非核化協議で「日本外し」をやろうとしたろ?。それが「じゃあこっちも勝手にやります」という口実を、日本側に与えることになったのさ。

 今回の日本の「韓国外し」は、先に韓国が国内世論向け&感情的になってやった「日本外し」とは根本的に異なる。韓国政府がやっている子供じみた「仕返し」じゃない。純粋に「ビジネスの手段」だよ。まあ、韓国政府への心理的プレッシャーなど副次的な効果も無いわけではないが、今回、それはどうでもいいことだ。

飯島氏訪朝、寝耳に水…「日本から事前連絡ない」=韓国

 安倍内閣の飯島勲内閣官房参与が14日、空路で北朝鮮の平壌を訪問した。日本政府は訪朝を韓国側に事前連絡をしておらず、韓国は日本が独自行動をとる可能性があるとして神経をとがらせている。複数の韓国メディアが報じた。

 韓国政府は北朝鮮の非核化に向け、日本を外した米中韓3カ国による連携強化を図ろうとしていた。韓国メディアは、このような中で日本が電撃的に訪朝したと伝えた。

 韓国の政府関係者は「日本の外務相も、韓国政府も知らなかった」とし、訪朝が極秘に進められたことを明らかにした。しかし、一部からは最近の日韓関係の悪化により、日本が事前に知らせなかった可能性があるとの声もあるという。

 訪韓中のグリン・デービース米政府特別代表(北朝鮮担当)は同日、イム・ソンナム外交省朝鮮半島平和交渉本部長との会談後、記者から飯島氏の訪朝について質問されると「聞いていない」と回答。米国側も訪朝を把握していなかったとみられている。

 韓国政府は、今回の訪朝で中断していた拉致問題が話し合われるとの見方を示した。

 韓国メディアは、政府内では北朝鮮の非核化に向けて国際的な連携を強めようとしており、安倍政権の拉致問題解決に向けた動きにより米韓間の連携が弱まる可能性があると憂慮(ゆうりょ)する声があると伝えた。(編集担当:新川悠)

(5月15日 サーチナ)

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