少しでも党勢を長続きさせたかったら民主党は亀井氏を切るべきな件について

 9/17の「景気の足を引っ張る真似だけはやめろな件について」エントリーでも触れましたが、「金融機関の融資の返済猶予制度(モラトリアム)の早期導入構想」by亀井静香郵政改革・金融相が物議を醸しまくっています。

 この構想、早い話が「平成版徳政令」です。そして、その救済対象の大半を占める「財務体質の弱い地方中小企業」への貸付が多い金融機関が、貸付先と同じく体力に乏しい地方の中小金融機関であることから考えると、同制度の導入によって予想される今後の事態推移は、「モラトリアム制度利用企業の増加→金融機関の不良債権増加→それを忌避する金融機関の貸出し条件の厳格化&貸し渋り増加→資金供給と言う輸血を止められた絶対多数の中小企業の経営悪化→不況の長期深刻化」です。

 つまり、一時的・局地的にはともかく、大局的に見て「こんな阿呆な施策は絶対実行に移しちゃダメ」なんです(90年代、ルートは違いますが日本はその悪影響の一端を経験済み)。てか、そもそもモラトリアム自体、民間企業への不当介入であり、違法行為と判断される可能性が極めて高い。

 流石に藤井裕久財務相あたりは、そこらへんの危うさは理解できているようで同制度の導入に慎重なスタンスを取っていましたが、昨日、亀井氏がさらにとんでもないことを言い出しました。曰く「同制度によって経営が苦しくなる金融機関には、公的資金を注入すべき」。

返済金猶予制度、苦しくなる金融機関には公的資金も=金融相

 [東京 19日 ロイター] 亀井静香郵政・金融担当相は18日、ロイターなどのインタビューに応じ、法制化を進めている中小企業や個人による借入金の返済猶予(モラトリアム)制度によって経営が苦しくなる金融機関には、公的資金を注入すればよいとの考えを示した。

 同制度の導入に向けた発言を受けた銀行株の下落については、金融界の体質がぜい弱なためとの見解を示し、国際的な議論が高まっている銀行の自己資本規制に関しては、当たり前だと述べた。

 亀井郵政・金融担当相は、モラトリアムを実施する中で資金不足に陥る金融機関が出る場合には、公的資金を注入すればよいと述べた。「現在も地銀に資本注入している。返済猶予をしていなくても資金繰りに困っている金融機関もあり、ましてそういうこと(返済猶予)で資本注入しなければいけないところが出てくれば(資本注入)すればよい」と語った。「どの程度経営圧迫になるかどうかは分からないが、圧迫する場合は、国が責任を持って対応すればいい。日銀が役割を果たす場合も出てくるだろうし、政府がやる場合もあるだろう。いろんなバリュエーションがある」とした。

 モラトリアムの実現可能性については「実現させる。3党合意もしている。事務方にも勉強しろと指示した」とあくまで実現への意欲を強調。一部の銀行には公的資金が注入されていることを踏まえて、「貸し手が困ってるときは政府が国民の税金で(資本注入を)やる。借り手が困ってるときに返済猶予するのは当たり前。それがおかしいというのはバランス感覚がない」と述べた。

 亀井郵政・金融相によるモラトリアム発言以降、銀行株が下落したことについては「モラトリアムをやるから金融界が脅えるというならば、日本の金融体質が脆弱だということ」と指摘した。モラトリアム導入の必要性について、藤井裕久財務相が1927年の昭和金融恐慌時に発令されたモラトリアムに言及し「(今が)そういう状況なのか」と慎重発言をしたことに対しては「私がやることだ」と不快感を示した。

 モラトリアムの詳細は今後詰めるが「本来ならば、たいへんなので少し返済を待ってくれという借り手がいたら、金融機関が猶予するのは普通のことだ。ところが実体的には力関係があるから、なかなかそうはいかず、借り手が苦しんでいる現実がある」と説明。こうした状況を解決するためにモラトリアムが必要だとし「そういう意味で実効性があるやり方を考えないといけない」と述べた。

 業績回復の見込みがない企業に対する返済猶予も実施するのかどうかの判断は「そこらの仕組みをこれから検討しようとしている。個々の金融機関が恣意的に判断した場合、この制度の意味もなくなる」と述べるにとどめた。

 亀井郵政・金融相は「なんでもかんでも国家が入って、私的な関係に介入すればいいとの考え方ではない。民間同士でうまくいくのが一番よい」との立場を示したが「現実において力関係その他で無理だから、国家が出て行かざるを得ない」と、制度導入への理解を求めた。「日本経済がきちんと立ち直ってドンドン借りた金が返せるという状況になれば、これは事実上必要なくなる」とも述べた。

 銀行は借り手がいないと成り立たない運命共同体だとし「よい借り手を育てるのは、その銀行にとってプラス。借り手が倒産して借り手がなくなったら銀行が成り立たない。だから返済猶予や、さらに融資をするなどの積極性がないといけない。将来の企業を育てるという観点から融資をするという視点がなくなったら、銀行は自己否定につながっていく」と指摘した。

 米ピッツバーグで開催される20カ国・地域(G20)首脳会議(金融サミット)など、国際議論が高まりを見せる銀行の自己資本比率規制の強化については「体質強化は当たり前の話だし、長い目で一つの国際的な基準に合わせていくのは当たり前だ」と述べた。ただ「各国の実体を無視して金太郎アメみたいに一つの基準で直ちにというわけにはいかない。日本には日本の状況がある。総理もそういう立場だ」と、日本の立場も主張していく考えを示した。

 (ロイターニュース 平田紀之 デイビッド・ドラン)

(9/19 ロイター)

 もう呆れてモノも言えませんが、一言だけ。民間負担が回りまわって弱体化した対象に改めて税金つぎ込むくらいなら、補正予算の凍結なんぞせず今民間に仕事をまわせよ>鳩山政権。そもそもさー、

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 「以前、竹中平蔵が『半国有化による経営介入』目的で公的資金を金融機関に注入しようとした時、いの一番に反対したのは亀井クン本人じゃなかったかな?」

 それが何?、その時の竹中プランの妥当性レベルを遥かに下回る今回の提案。挙句に、藤井氏が常識的なフォロー入れてくれたのに、何逆ギレして噛みついてるの?。静香ちゃん、貴方ってバカなの?ねぇバカなの?。それとも他に何か本当の目的があるの?。

 鳩山/民主党政権には早々に御退場して頂きたい神楽にとって、彼らのトンデモな実態露呈は歓迎する所ですが、流石にこのまま亀井氏を暴走させて、平成金融恐慌を起こされちゃ堪りません。まだ政権内々の話であれば、そのリスクの誤魔化し様はあったけど、ここまで公知された以上もう手遅れです。年末の混乱を回避するためにも、鳩山総理は亀井氏を金融相から即刻解任して路線修正、中小企業向けの緊急保証枠拡充など現実的なセーフティネットの整備に着手して下さい。つか、やれ。後世、回復基調にあった日本経済をわざわざぶち壊した極悪人と呼ばれたくなかったらな。

今日の一銘柄

  • 日本パーカライジング(4095):防錆が発祥。熱処理・メッキ併営し金属表面処理で日本首位。自動車向け主に海外拠点急展開。。9/18日終値は前日比32円高の1,147円。10月第2週中の目標株価1,300円。向こう半年間の目標株価1,900円。

 8/28-9/2に挙げた4銘柄(目標設定:9月第3週末)は対日経平均騰落比で3勝1敗。目標株価への到達の是非では1勝3敗。総選挙後、ほんとーーーーーっっに上値が重い。マジ腹立つ。

 ここで脈絡アリアリで「【涼宮ハルヒの憂鬱】 Super Driver 【とらドラ!OPパロ MAD】」を紹介。


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本日でベスト32+αが出揃うアニメ最萌トーナメント2009。本作から2名がブロック準決勝に進出。健闘したうち…かな?。

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