「疑わしきは罰する」大相撲八百長問題

 それにしても、調査に協力すれば罪一等を減ずる、か。よく「告発合戦経由の魔女狩り」が起こらないもんだと言うべきか、大相撲を覆う闇はそういう魔女狩りすら許さないほど深いのかと言うべきか。

<八百長問題>「協力度」で差 否定の20人、処分より重く

 大相撲の八百長問題は1日、現役力士21人、親方2人の大量処分が下された。その中には関与を否定し続けた20人も含まれる。日本相撲協会の特別調査委員会(座長=伊藤滋・早大特命教授)は、処分案を作るにあたり、竹縄親方(元前頭・春日錦)と幕下・恵那司の証言を重く見た。【飯山太郎】

 調査委によると、竹縄親方は記憶も鮮明で、過去の取組のビデオを見ながら「これは八百長」などと指摘した。恵那司も、自らが八百長を仲介した取組を具体的に証言した。2人の証言がなければ、「(関与を否定する者の)認定は難しかったと思う」(調査委の村上泰委員=弁護士)と見られる。逆に、携帯電話のメールに名前が出ていた幕内・翔天狼については、「竹縄親方も恵那司も八百長はしていないと話した」ことを理由に「シロ」と認定された。

 ◇携帯電話、配線切れるまで破壊

 一方、任意提出を求めた携帯電話だが、専門業者に分析に出せるものは3個だけで、中にはドライバーを差し込んで、配線が切れるまで破壊された携帯もあったという。業者が「見たことがない」とあきれたほどの破壊ぶりは、悪質な証拠隠滅とも受け取れる。事実、調査委は「意図的に壊している」(村上委員)と判断し、関与認定の材料とした。

 また、星のやり取りの内容については、深沢直之委員(弁護士)は「ほとんどが貸し借り。(現金精算する時は一つの取組で)40万円が相場だった」と説明した。

 最終的には調査に協力的だった竹縄親方、恵那司、そして十両・千代白鵬の3人が「出場停止」、否定し続けた20人がより重い処分となり、調査委への協力度が処分の軽重を決めたとみることができる。

 なお、退職金が支給されない「除名」処分の適用は、それに値するまでの者はいないとして見送られた。

(4月1日 毎日新聞)

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