被害対策弁護団は2月中旬にもCoincheckを訴え、被害者への返金やNEMの引き渡しを求めると言っている。この主張は正しい。
仮想通貨取引所大手のCoincheckが、組織体としては脆弱なハリボテだったことが流出事件への一連の対応で判明し、かつ、同社が、2/13までに完成不可能なキツい宿題を金融庁から課せられている現状から鑑みて、弁護士先生たちが「被害者がこれ以上Coincheckの時間稼ぎに乗ることは危険。2月中旬以降は特に」と判断したことは正しい。正しいんだけど、
「既に手遅れなんじゃね?」
Coincheckに5億NEMの回収の目途は全く立っていない。それどころか、流出したNEMはハッカーの手元から世界の市場へ分散し、「善意の第三者」を介したロンダリングの準備に使われ始めている。事件直後、Coincheck経営陣が「被害者への返済原資はある」と豪語したにも関わらず、金融庁は同社の主張をほとんど信用していない。米国ではCFTCが「ビットコイン暴落の時限爆弾持ち」テザーの調査に乗り出し、Facebookが仮想通貨関連の広告を全世界で禁止するなど、Coincheckのビジネスに対する監視の目は、日本以上に世界で厳しさを増している。
普通に考えれば、もう詰んでるよね。Coincheck。取引停止前にLiskに替えた数百億円を外部に逃がすなど、典型的な「店じまい前の裏工作」も進行中だけど、そうと分かれば、金融庁が2/13までみすみす待ってやる義理もない。提訴前にCoincheckが経営破綻したり、同社経営陣がトンずらした日には、今回の集団提訴の原告団(予定)な皆さんはどうするつもりだろう。2月中旬(予定)の提訴準備も大事だが、その前に発生するかも知れない「不測の事態」について少し考えを巡らせておいた方がいいと思うよ。マジおススメ。
仮想通貨取引所「コインチェック」(東京)から巨額の仮想通貨NEM(ネム)が流出した問題で、被害対策弁護団は1日、同社を相手取り、現金の払い戻しや仮想通貨の引き渡しを求める訴えを2月中旬にも東京地裁に起こすと発表した。原告は数十人に上る見込みで、更に増えれば順次、追加提訴する方針。
弁護団長の北周士(かねひと)弁護士によると、被害額が百数十万円に上る原告もいるという。「26万人分が流出しているので、原告団の数や請求額もかなりの規模になる可能性がある」と話す。同社は被害補償を発表しており、対応を注視していくという。
弁護団の結成は1月30日。公式サイト(http://www.ccbengo.jp/)を立ち上げたほか、電話(03・6380・0667)で相談も受け付ける。
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