これで、名分上もクリミアのロシア編入は完了した。今から欧米が何を言っても、ここまで既成事実化が進めば、事態を引っ繰り返すことは不可能に近い。東部のゴタゴタはこれからが本番だが、クリミアを巡る大国の綱引きについては、今日を以って、全てが終わったと言っていい。
そして、2月末から続いたこの侵略劇を、改めて日本国民は良く見て、我が事の如くその実態を咀嚼し、理解する必要がある。今日のクリミアには明日の沖縄へ通じるものがあり、現在ウクライナの置かれた立場に将来日本が置かれる可能性があるのだから。
【モスクワ田中洋之】ウクライナ南部クリミア自治共和国の議会は11日、ロシア編入に伴う新憲法を採択した。憲法では、「クリミア共和国」はロシア連邦を構成する民主・法治国家であり、「ロシアの不可分の領土の一部」と規定。クリミアの民族構成に配慮し、ロシア語、ウクライナ語、クリミア・タタール語の三つを公用語としている。
行政トップの首長は議会による間接選挙で選出される。任期5年で連続2期まで務めることができる。議会選挙は9月のロシア統一地方選で実施される予定で、新議会が正式な首長を選出するまでアクショーノフ首相が首長代行を兼務する。
同じくロシアに編入されたクリミア南部セバストポリ市も11日、新たな憲章を採択した。
またロシアは11日、クリミア共和国とセバストポリ市を連邦構成体に含めた改正憲法を公布した。これで構成体は計65となった。
(4月11日 毎日新聞)
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