「近江牛」(滋賀県)や「草加せんべい」(埼玉県)など、地域名と商品名を組み合わせた「地域ブランド」特産品について、商標登録の基準が緩和された改正商標法が1日施行され、特許庁に7日までの1週間で全国から約320件の出願があったことがわかった。
「豊岡鞄(かばん)」(兵庫県)などの工業品や、地域の活性化を目指す自治体が登録を後押しし、大量出願した例もある。審査結果は約半年後に出る予定で、偽ブランドの排除が進む一方、商品を巡る地域間競争が一層激化しそうだ。
登録は条件を満たせば早い者勝ちで認められるため、初日の1日に出願が集中した。土曜日で閉庁日だったが、インターネットと郵送で約260件が寄せられた。このうち、都道府県別では京都府が最多の107件で、2位の沖縄県(22件)を大きく引き離し、3位兵庫県(20件)、4位岐阜県(14件)と続いた。
京都府は「京都ブランド」強化のため、京都市や京都商工会議所と連携し、登録を支援した。昨年から説明会を6回開いたほか、府が2006年度予算に「京都ブランド商標」の強化推進事業費200万円を計上した。京野菜「九条ねぎ」、伝統の着物「京友禅」や、夏の風物詩として知られる「鴨川納涼床」を出願した。
沖縄県では、石垣島や西表島など八重山列島の特産品を「八重山ブランド」として守ろうと、地元の若手経営者らが3月に八重山ブランド協同組合を設立し、「八重山そば」、「石垣マンゴー」など8件を出願した。石垣市商工会も組合設立を支援し、地域ぐるみで取り組んだ。
(読売新聞) – 4月8日
一瞬「古都だけあって京都は、個々の老舗というより地域レベルでのブランドが定着しているんだなー」と思いましたが、記事を読むときっちり官民一体で事業化推進してますのね(地元の一部階層への牽制もあるんだろうけど)。
ところで、ナニワの商人や東京のビジネスマンがあんまり乗り気じゃないふうに見えるのは何故? 基本的に消費地であって地元特産品が少ないのか、それともブランドの共有より企業間の自由競争優先主義なのかな?
コメントを残す