この記事からだと誰が一番悪いのか良く分かりませんが、3年で必要単位104って結構多い気がしますね。ただでさえ、通学もままならない人用の通信教育で、これだけの単位をキッチリ取らせる(ためのサポートをする)ダブルスクールというコンセプト自体に、無理があったのかもしれません。
にしても、「生徒37人のうち20人以上は1年間留年しても卒業が難しい状況」って、これは酷すぎ。専門学校の指導力云々以前によほど生徒の質に問題があったとしか思えません。まして「3年間通えば資格が取れる」とか言っている親は論外。
結局のところアレか。リスクを取らずに勝ったのが聖徳大短期大学部で、仙台福祉専門学校とそこの生徒や親は甘ちゃんだったってことか。
仙台市の学校法人菅原学園が運営する仙台福祉専門学校(青葉区)で、幼稚園教諭や保育士を目指している生徒37人が3月の卒業を控え、一人も資格を取得できないことが16日、分かった。生徒は大学の通信教育を併修し、専門学校の支援を受けていた。学校側は17日に保護者らに謝罪し、生徒本人の希望を聞いたうえで4月以降も支援する方針。
専門学校によると、生徒は2004―06年度の3年間の保育学科を受講した。しかし、卒業して幼稚園教諭と保育士になるために必要な単位(両資格で計104単位)に一人も届かなかった。37人のうち20人以上は1年間留年しても卒業が難しい状況だという。
生徒は聖徳大短期大学部(千葉県松戸市)にも籍を置き、通学の場合2年の課程を、3年の通信教育で保育士や幼稚園教諭2種免許を取得する予定だった。このため、専門学校の授業は保育原理、ピアノなど通信教育の科目ごとに指導されていた。
学校側は、保育学科は04年度に開設されたばかりで「1期生」に十分な指導ができなかったと釈明。「生徒には通信教育の難しさを伝えていたが、指導力不足で単位取得が進まなかった」と謝罪している。
学校は昨年10月、単位取得に全力を挙げることを文書で保護者に伝えたが、今月には卒業が絶望的となった。保護者の一人は河北新報社の取材に「入学する前、学校からは『3年間通えば資格が取れる』としか聞いていない」と憤っている。
菅原学園の菅原一博理事長は「単位を満たせば資格取得は可能という意味だったが、保護者に十分な説明ができていなかった。対策を講じてきたつもりだが、結果についてはおわびしたい。本人の意向を確認して4月以降も懸命に生徒を支え続ける努力をしたい」と語った。
仙台福祉専門学校は15学科があり、生徒数が748人。保育学科には2年80人、1年56人も在籍している。
[大学の通信教育と専門学校との併修]大学や短大の通信教育と同時に専門学校にも入学し、教育や福祉などの資格取得を目指すシステム。転職希望者や大学進学をあきらめながらも資格取得を目指す人が活用しており、2つの学校で同時に学ぶという「複合型進路」が新たな進路として注目されている。幼稚園教諭・保育士資格の通信教育がある大学は現在4校で、各地の専門学校と提携している。
(2月17日 河北新報)
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