【ぼくたちの失敗】公認候補決定するも遺恨残る現地自民党【福岡県第5区・長崎県第4区】

除籍迫られ出馬断念…栗原陣営「脅迫だ」 自民、分裂回避でも火種残る(2021/10/16 西日本新聞)

衆院福岡5区の自民分裂問題は、新人の栗原渉氏(56)の出馬断念で急転直下の決着を迎えた。党執行部は前職の原田義昭氏(77)を公認した一方で、無所属での出馬も辞さない構えの栗原氏には除名を突き付け矛を収めさせた。1年以上続いた分裂騒動で両陣営には大きな溝が生まれており、候補者を一本化した野党との対決に暗雲もよぎる。

「言葉にはなかなか表せない…」。党本部で記者団に出馬断念の思いを問われた栗原氏は、涙を浮かべて声を絞り出した。

5区では県議や市町村議の約9割が栗原氏を支持し、県農政連など有力な支援団体の推薦も広がっていた。党本部での面談で「次の次の衆院選では公認」を条件に撤退を迫る遠藤利明選対委員長に対し、栗原氏は「支援者の皆さんを裏切れない。無所属で出る」と食い下がった。

当初は党の決定を記した同意書への署名を固辞したが、関係者によると、署名しなければ、「除名」を通告されたという。栗原氏の支援者は「除名なら一生、党に戻れない。当選しても地元のために働けない」とおもんぱかった。

分裂は回避されたものの、強引な幕引きに栗原氏の支援者は反発を強める。ある県議は「こんなことでは自民党は人を育てることができない」と落胆。支援者は「これだけ応援する人がいるのに降ろさせるのはまるで脅迫だ」と憤った。

原田氏は公認決定後、記者団に「自民党一本でしっかり結果を出すことが大切だ」と語ったが、公示を目前に挙党態勢を築けるか不透明だ。昨年9月に栗原氏が出馬の意向を表明して始まった分裂騒動では、公認の正当性を巡って両陣営の批判合戦も過熱。栗原氏の陣営幹部は「いまさら原田さんをやれない」と突き放す。

自民の一本化で、5区は与野党の一騎打ちとなる見通し。同区に出馬予定の立民新人の堤かなめ氏(60)は「分裂騒動は自民党の旧態依然とした権力闘争の象徴。古い政治を打破するために頑張る」と気を引き締めていた。(西田昌矢、下村ゆかり、川口安子)

自民4区北村氏公認決定 岸田総裁の意向働く 衆院選長崎(2021/10/16 長崎新聞)

衆院選長崎4区の自民党の公認候補は、8選を目指す前職の北村誠吾氏(74)に決まった。西海市区選出の県議で前県議会議長、瀬川光之氏(59)の公認を求める動きが表面化して約2カ月。最後は北村氏が所属する派閥トップの岸田文雄総裁(首相)の意向が大きく働いたようだ。
「誠にありがたい。感謝の気持ちでいっぱいです」。15日午後7時すぎ、佐世保市の事務所に姿を見せた北村氏は硬い表情で話し始めた。だが記者の質問が進むにつれ、時折笑顔を見せる場面も。「瀬川氏と溝を深めた覚えはない。お互い元ラガーマンなので、ノーサイドを実現したい」と述べ、挙党態勢を呼び掛ける意向を示した。
先月18日、北村氏は県連の選挙対策委員会の意向調査(投票)で瀬川氏に敗れ、常任総務会は瀬川氏の公認申請を了承した。だが北村氏を推薦する佐世保支部は「大票田の(佐世保の)意向が反映されていない」と納得せず、党本部に再考を求める文書を提出した。
「自信が確信になった」(同支部関係者)。先月29日、岸田氏が新総裁に選出されると、北村氏側は息を吹き返した。県連の決定に納得できない佐世保市の県議らが今月初めに上京し、岸田氏から党役員に指示が出ていることを確認したからだった。

党本部の公認の判断基準は(1)現職優先(2)県連の意見(3)勝てる候補-の3項目。(1)は北村氏、(2)は瀬川氏が該当する。
複数の関係者によると、(3)の目安となる直近の党の情勢調査でも瀬川氏が北村氏を上回った。だが党本部は(1)を重視し、いったん「北村氏公認」の方針を固めた。北村氏に保守票を一本化すれば野党候補に勝てるとの判断があったとみられる。これに対し、瀬川氏側の意向を受けた複数の国会議員が巻き返し、いずれも公認せず双方が出馬する案が浮上。その状態で15日の党選対会議が開かれ、最後は一任を取り付けた岸田総裁や甘利明幹事長らが決定したという。
県連の山本啓介幹事長は記者団に「非常に残念」と答えた後、「地方の声が、県連の声が、と(公示が目前に迫っているため)申し上げる時間がない」とやり切れなさを抑えるように語った。
瀬川氏を推していた地域支部の関係者は懸念する。「佐世保支部の幹事長だった萩原活(ひろし)氏は北村氏を支えるはずだったのに出馬を決めた。北村氏は本当に選挙態勢を作れるのか」

「推薦していただいた多くの人々や組織の思いを受けてここまで来た。大変残念な気持ち以上の気持ちがある」。県庁議会棟5階の会派室で記者団の取材に応じた瀬川氏は心境をこう述べた。「党本部は(情勢調査の結果など)内容を分かっていながら決定したのだろう」と悔しさをにじませた。
瀬川氏は4分ほどやりとりした後、「ご迷惑をお掛けしました」と頭を下げた。会派室を出た直後、記者団に「追いかけてこないでね」と声を掛け、喫煙所へと下りていった。

福岡5区も長崎4区も世代交代(私〇込みの下剋上ともいう)に失敗した自民党。これで生まれた組織内の傷と後遺症は重いね。少なくとも、長崎4区の北村は落選確実、福岡5区の原田は今のところ堤@立民よりやや優勢だが、選挙戦の展開次第では逆転される可能性濃厚。


「自業自得ですね」

どっとはらい。

え?北海道第7区のアレはどうなんだ?あそこのアレは鈴木貴子がどうこう以前にムネオが悪い。

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