社会民主党(SPD)「キリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU)との大連立で埋没するのは嫌だが、ドイツ政治の空白長期化の責任を押し付けられるのはもっと嫌だし、再選挙になってドイツのための選択肢(AfD)の後塵を拝するのは死ぬほど嫌」 ~ SPDの党員投票でCDU/CSUとの連立賛成票が過半数越え

 先月のこのエントリーを書いた時は、SPDの混乱はもっと長引くと思っていたけど、結局、消極的賛成派も掃いて集めりゃ過半数を超えたってことか。

新興右派政党の「ドイツのための選択肢(AfD)」への支持率が、ドイツ二大政党の1つで中道左派の「社会民主党(SPD)」を抜く ~ 2/19のドイツ世論調査(2018/2/20)

シュルツの後任には、CDU/CSUとの連立推進派のアンドレア・ナーレスが就いたが、4月のSPD党大会までは「暫定党首」のため、彼女の党内外への影響力は弱い。CDU/CSUとSPDの大連立協議は当面頓挫だろう。その間に、AfDがどこまで勢力を伸長し、SPDを引き離すか。

つっても、今回大連立賛成派の得票率は66%と、前回2013年の76%より10ポイントも低下した。SPD現執行部はもちろん、メルケル&CDU/CSUも諸手を挙げて安心できる状況には無い。もっともそれは半月前から分かっていたからこそ、あらかじめ「この人事」をやっておいたんだろうけどさ、CDU/CSUも。「メルケル退陣」という事態を想定して。

メルケルは残り何年踏ん張れるだろうか。仮に1~2年程度でギブアップしたら、ドイツをはじめとしたEU諸国は、3月18日にロシア大統領として再選され、2024年までの絶対権力を維持することになるウラジーミル・プーチン1世@プーチン朝ロシア帝国皇帝(仮)から喰われるぞ。頭から爪先まで。

「敵は因縁のロシアか・・・腕が鳴るわね!」

「さあ、かかってらっしゃい!プーチン!」

今回死地を脱したメルケルには、この位の気概を見せて欲しい。つか、見せてくんないとボクつまんない。

ドイツの政治空白に終止符 第4次メルケル政権発足へ

ドイツ連邦議会の第2党、社会民主党(SPD)は4日、メルケル首相が率いるキリスト教民主・社会同盟(同盟)との連立について、党員投票で過半数の賛成を得て承認したと発表した。投票は政権の発足に向けた最後のハードルで、昨年9月の総選挙以来続いていた政治空白にようやく終止符が打たれる。

SPDの約46万人の全党員を対象に実施した投票で、結果は賛成66・02%に対し、反対は33・98%だった。投票率は78・39%だった。

SPDの発表を受け、今月中旬にも第4次メルケル政権が発足する見通しだ。同盟とSPDの2大政党が連立を組むのは2005年~09年、13年~17年に続き、3度目になる。

ドイツでは昨年9月の総選挙後、第1党になった同盟が他党との連立協議を続けていた。同盟とSPDの執行部は2月、連立を組むことで合意。だが、SPD党内には「過去の連立の結果、党の存在感が薄くなり、地盤沈下を招いた」と反対する声が強く、最終判断は党員投票にゆだねられていた。(ベルリン=高野弦)

(3月4日 朝日新聞)

 

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