これから「与圧システムの設計やりなおし」だからね ~ MRJの初納入が2019年以降に延期される可能性高まる

一部部品の設計変更などが要因

 8月の2度の米国行き失敗の時に主張していた「空調システムの不具合」くらいじゃ、こういう無様にはならない。三菱航空機は、この期に及んで未だにトラブルの詳細を公表していないが、9月末にグラント・カウンティへたどり着いた機体のいじくり方を見る限り、真相は多分これ。

【一度目は悲劇、二度目は喜劇】 米国へ飛行試験に向かっていたMRJ、再び名古屋に引き返す【三度目必然、四運命】(2016/8/28)

 個人的に一番疑っているのは、公式発表にある空調システムの欠陥じゃなく、与圧システムと機体構造のミスマッチ。

 具体的には、高高度飛行に移った時点で、ダクトが氷結したんじゃないかな。そのために与圧システムがトラブり、その影響で空調システムが死んで機内温度が急変したってオチに1票。

 与圧回りの設計変更となれば、1回米国に送り込めれば任務終了な「やっつけ補強」程度じゃどうにもならない。運用開始後のメンテナンスのマニュアル化も含めて、機体全体の再設計に近い作業が必要となる。

f:id:kagura-may:20130901073414j:image:w300

 悪い予言をするつもりは無いが、悪い意味で保証はできる。MRJの納入が2018年中に成されることは、100%無い。

<MRJ>初納入延期を検討…19年以降の可能性

 【シアトル(米西部ワシントン州)竹地広憲】三菱航空機が開発中のジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」について、2018年半ばに予定している初納入の延期を検討していることが1日明らかになった。一部部品の設計変更などが要因で、納入は19年以降にずれ込む可能性もある。延期が決まれば今回で5度目となり、受注活動への影響が懸念される。

 関係者によると、一部部品の改修や設計変更などを関係企業と協議中。これに伴い、機体の設計や量産体制の見直しを迫られる可能性があり、全日本空輸に対する初納入の時期が遅れる恐れが出てきたという。

 三菱航空機は昨年12月にも試験項目の追加などで、当時は17年4~6月としていた納入時期を18年半ばに延期していた。

 MRJは今年9月下旬、愛知県営名古屋空港から、試験飛行の拠点となる米西部モーゼスレークの「グラント郡国際空港」に移送されたばかり。ただ、8月27、28両日にも米国行きを目指しながら、空調システムの不具合で2度も名古屋空港に引き返した経緯がある。米国移送は1カ月遅れとなり、トラブルが目立っていた。

 三菱航空機は年内にもMRJの試験機計4機を米国に移送する予定。日本の1機と合わせた5機体制で計2500時間の試験飛行を行い、安全・燃費性能の実証作業を急ぎたい考えだ。現時点で日米の航空会社などからの受注数は計447機。納期が大幅に遅れれば、受注の伸び悩みや購入予約のキャンセルも予想される。

(10月1日 毎日新聞)

一押しして頂けると励みになります<(_ _)>

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

PVアクセスランキング にほんブログ村

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

アングラから政治ネタまで色々モノ調べをやっているイロモノです。思想は保守中道、趣味はサブカル全般、歴史、各種コンサル。ボーイッシュと大和撫子がマイ趣味女の子の双璧。