「緊急地震速報」出ず

これって結構大問題。数秒を争う緊急地震速報なのに、運用段階で「半分恣意的な」解釈が介在する余地があり、それが2回連続で発動したというのはいかがなものか。

 まさかと思うけど、速報出して「プラント止めたりした後の後始末めんどくせ」or「震度5に達していなかった場合、責任取らされるのめんどくせ」という理由で、算定条件をキビシメに設定しているってことないよね?>関係者。

 震度5弱以上の揺れが予測される場合、直前に予想震度を放送などで広報する気象庁の「緊急地震速報」が昨年10月、運用を開始したが、今回の地震では「予想震度4」と低く見積もったため、速報は出なかった。速報発表の基準に達した地震は運用開始後、今回が初めて。

運用開始直前の昨年10月1日未明、神奈川県・箱根で震度5強の地震があった時もシステムは稼働したが、震度を過小評価し、速報の発表基準に達しなかった。相次ぐつまずきは、速報への信頼性にも影響しそうだ。

緊急地震速報は地震の初期微動を地震計で検知し、予想震度をコンピューターで自動計算する。

気象庁によると、今回最も揺れが大きかった石川県輪島市で震度計が計測した震度は、ぎりぎり「震度5弱」とされる「4・5」。しかし同庁のシステムの予想震度は「4・3」で、速報発表の基準に届かなかった。

5弱の揺れがあったのは、局地的に地盤の弱い地域とみられ、これも不発の一因となった可能性がある。

今回もし速報が出ていれば、震度3を記録した富山市などで、揺れの10秒程度前に速報が届いていたことになるという。

気象庁地震火山部は「過去の地震のデータに基づく予想なので誤差は避けられないが、精度向上のため震度予想の計算式を全国統一でなく、地域ごとに作ることも検討したい」としている。

【用語解説】緊急地震速報

地震の初期微動(P波)が、大きな揺れ(主要動、S波)より地中を伝わる速度が速いことを利用し、P波を地震計でとらえて自動計算し予想震度を発表する。昨年10月に放送などを通じた一般への提供を開始。同12月、大雨や洪水警報などと同様、NHKに放送義務がある気象業務法上の「警報」扱いとなった。技術的限界もあり、阪神大震災のような震源が内陸で深さが10キロ程度と浅い地震で、震源から25キロ以内は速報が間に合わない可能性が高い。

(1月26日 産経新聞)

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