銀閣に銀箔なかった!! 修理の事前調査で裏付け

 銀閣寺(慈照寺・京都市左京区)境内の国宝・銀閣(観音殿)の外壁には15世紀の創建時から銀箔(ぎんぱく)が張られていなかったことが6日、同寺の調査で分かった。銀閣は漆塗りの建物だったというのは通説だが、今回の調査はそれを裏付けた。同寺は「銀箔がなくても寺の価値はかわらない」としている。

 銀閣は、痛みが激しいことから、今年から約2年計画で修理を予定している。今回の調査は修理の事前調査として、同寺が銀箔の有無を調べた。調査は2階外壁のうち、風雨にさらされにくい屋根の軒下部分から木片を採取し、「ICP/MS」(誘導結合プラズマ質量分析法)と呼ばれる極微量の元素を検出できる方法などで調べたが、銀の成分は検出されなかったという。

 銀閣は室町幕府8代将軍の足利義政が長享3(1489)年に造営。銀閣という名は、江戸時代以降から使われ始めたとされる。金閣に対する呼称という説や、漆塗りの外壁に池の反射光が映る姿からそう呼ばれたという説が有力。しかし、漆は銀や金箔を張る際の下地にも使われるため“銀箔説”もささやかれていた。

 調査結果を受けて、同寺の坂根孝慈執事長は「銀閣は『ワビ』と『サビ』の寺。銀箔がなかったところで、特別驚くことではありません」と話している。

(1月7日 産経新聞)

「銀箔がなくても寺の価値はかわらない」

 あったり前です。

「銀閣は『ワビ』と『サビ』の寺。銀箔がなかったところで、特別驚くことではありません」

 当然の発言です。銀閣だけに限らず、金銀財宝以外の「宝」を大事にしたいものですね。日本人と言うより「人」として。

1 個のコメント

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です