今、日本人がなすべきは「まとまること」「動くこと」「変わること」

 昨日は、地震と津波の惨状を目の当たりにして、余りの心痛に少し吐いてしまいました。正直、今も少し辛いです。

 気を取り直してTVをつけましたら、メディアでは、24時間体制で犠牲者を死者・行方不明者の単純合算ペースで刻々と報道し、福島原発の爆発や放射性漏れについてリアル報道していますね。ですが、個人的にはそれはもうどうでもいいです。今回の犠牲者が千人や二千人の規模で収まるはずは無いし、福島原発の炉心融解は原子炉自体を海水で沈めない限り止まらない。最悪の事態はもう来たし、もう覆せない。目を背けたい現実はこれから来るし、必ず長期に亘る深い傷跡となる。今更じたばたしても、もう始まらない。これらの悲劇に対しては、正直腹をくくる以外のことはもうできない。

 ですから、「メディアのコンテンツとしての震災被害報道からは敢えて決別すべき」と、神楽は考えます。現場で懸命の救助活動、二次被害回避に向けての献身に勤しんでおられる方々、避難所で苦労されておられる被災地住民の皆様など、本当に情報が欲しい一部層を除いて、多くの日本人も「テレビの中の一大スペクタクル」を漫然と鑑賞するのではなく、「傷を負った日本に対してリアルに自分達ができること」に自らのリソースを割くべきだ、投入すべきだと私は考えます。

 ではまず日本国・日本人は何をすべきか。まずは、一昨日までの政治的混乱を引きずることだけは、絶対にやってはいけない。野党・保守陣営にとっては、民主党政権を追い落とすまであと半歩の段階まで来ていましたが、今回の国難を乗り切るためならば、これも一種の「政争は水際まで」。今こそ挙国一致。彼らに対する協力は惜しみません。個人的にも「復興コンセプトの立案支援でも新産業育成プランの作成支援でも、何でも持ってこい。何でも受けてやる」です。

 次に経済を停滞させてはいけない。不謹慎かも知れませんが、被災地復興の財源を確保するためにも、被災地での被害分を他の事業・市場でヘッジしないといけない企業・個人のためにも、今回被災しなかった日本人は、敢えて娯楽も含めた消費活動にお金をバンバン使うべきです。もちろん被災地向けの募金活動も大切ですが、よりマクロな影響を考えれば、「不謹慎!」「空気読め!」の大義名分のもとで、国民が心身ともに委縮することこそ避けるべきと考えます。不足することが決定的な電力を大事にしながら、ではありますが。

 あと、これを機に日本人は「自分は日本人であり、為すべき責任を背負っている日本国民である」という自覚を高めるべきです。純粋に、今回の震災を悪用したデマや一部思想集団からの煽動に踊らされないようにするためでもありますが、大事において個々の主義主張を超え、より普遍的なコンセンサスを持つ意義とその効果について、平成の世の日本人はそろそろ自覚すべきです。全体主義を了とするわけではありませんし、思想操作が諸刃の剣であることは承知しておりますが、事態の一局面において関係者の思惑のベクトルを揃えて事に当たる有効性は、改めて申し上げるまでもありません。

 取り組むにあたって「大きなリスク」と「より大きなメリット」が並立するテーマがある時、メリットの確保を目指して取り組む勇気と、リスクを忘れない持久力のある分別を持つことは、該当者の成長にも繋がります。過去への文句ブータレ推奨だけではない勇気ある「Change」を、与えられた権利や環境に安住しない前向きかつより攻勢な変化を、今こそ日本人は目指すべきです。

 日本が味わう苦しみは、これからが本番です。間違いなく本番です。ですが、必ず日はまた昇る。そう信じて、今日これから、出来ることをやっていこうと思います。

死者・行方不明1500人、さらに拡大見通し

 12日午後7時現在、警察庁のまとめでは、東日本巨大地震の死者は621人、行方不明者645人、負傷者1368人で、避難住民は21万人を超えている。

 仙台市内では身元の確認ができていない200~300人の遺体も見つかっており、死者・行方不明者は計約1500人に達した。捜索が進んでいない被災地も多く、さらに被害は拡大する見通し。

 総務省消防庁によると、宮城県名取市の仙台空港に孤立している約1300人について、消防が100人体制でボートを使って救助している。

 ほぼ壊滅状態という岩手県陸前高田市では、県立高田病院に約100人の入院患者が取り残されており、ヘリコプターで重症患者から救助中。同市ではビル屋上に取り残された8人も救助中。同市内のスーパー屋上にいる約50人も救助を待っている。また同県山田町では2地区が孤立しているという。

 警察庁は遺体の身元確認のため、都府県警の鑑識課員ら約190人を被災地に派遣した。鑑識課員らは、歯型やDNA鑑定などで遺体の身元を確認するが、被災地の中には、津波で住宅ごと流された地域もあり、鑑定は難航することが予想される。

 東北地方の太平洋沿岸には断続的に津波が押し寄せており、気象庁は青森や岩手、宮城、福島県に大津波警報を出し、沿岸に近づかないよう呼びかけている。

 東北電力によると、午後4時現在で東北地方の約360万世帯が停電しており、厚生労働省によると、午後5時半現在で17道県の少なくとも140万世帯で断水。携帯電話を中心に広い地域でつながりにくい状態が続いている。

(3月12日 読売新聞)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です