中国政府 Webアニメなど配信に許可制導入(8/18)

 中国の新華社などの報道によれば、中国のメディア関連を統括する国家ラジオ・映画・テレビ総局は、政府の許可がない個人が制作するショートムービー映像作品のインターネット配信に新たな規制を導入することを決定した。

 新たな規制では、行政府が現在リストアップしている新浪や捜狐、網易など政府の許可があったインターネットポータルサイトのみがショートムービーの配信を許される。規制は8月下旬か9月から導入されるとしている。

 現在、中国では個人作家のよるショートムービーが急激に増え、ブームの様相をみせている。しかし、新華社によれば今回の処置は、こうしたショートムービーの中に政府を皮肉ったパロディー作品や過去の作品の引用があるなどそのモラルが問題にされている。

 そうした例として、中国の革命時代のフィルム『Sparkling Red Star』を利用したパロディー作品などを紹介している。

 また、規制の対象となる映像作品のなかには、中国でも最近盛り上がりをみせているウェブアニメーションも多数含まれている。このため中国のウェブアニメーションのクリエーターは、今後は作品発表の場を大きく制限される可能性が高くなっている。

 中国におけるウェブアニメーションへの関心は、日本以上に高いと言われており、数多くのクリエーターが既に出現している。現在、中国製の商業テレビアニメーションは、政府の方針に準じた教育的な内容が多くなっている。

 その中で、これまで多彩なアイディアとクリエイティビテイが表現される中国のウェブアニメーションの可能性に注目する向きも少なくなかった。

 しかし、今回の新たな規制の導入で、こうした作品の発表の場が大幅に縮小することになる。今後、作品の発表の場が国外のサイトやPier to Pierに移る可能性もあるため、これらの作品は発表にどの程度の影響が出るかは9月以降になってみないとわからない。

 今回の決定は、先日、明らかになった海外アニメーションのゴールデンタイムでの放映禁止などと同様、中国行政がインターネットも含めたメディア統制の強化に乗り出していることを表しているだろう。

(アニメ!アニメ!ニュース)

 

 先日の海外アニメの放映規制についてはともかく、確かにこちらは当局によるメディア統制の意味合いの方が強いでしょうね。で、こちらの統制の方がより実効性が低いが故に、第三者から観て非常に滑稽な二幕三幕がありそうな予感がします。

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