中国が、尖閣諸島のパトロールを常態化 ~ パトロールの回数や艦艇数だけが問題ではない。中国は「海軍の退役軍艦」も動員している点に注目せよ

 方や、日本の海上保安庁は、1,000トン以上の大型艦が少ないだけでは無く、全体の2割が老朽艦だ。遅まきながら増艦計画を進めているが、ぶっちゃけ泥縄だ。

 先日の総選挙時に自民党・安部総裁が語った「今後、海上自衛隊の退役艦艇を海上保安庁に移管していく構想」は、そのままでなくても良い、コストパフォーマンスを考えてからでも良いから、それに近い策を早急に具体化・推進するべきだ。「海上自衛隊をそのまま尖閣諸島に投入し、中国海軍本体と衝突する」のだけは避けつつ、実効性のある抑止力を同海域に展開するには、それしかない。

<尖閣諸島>中国、パトロール常態化を堅持

 【北京・成沢健一】中国政府は10日、今年の海洋政策を話し合う「全国海洋政策工作会議」を北京で開き、沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)周辺での海洋監視船などによるパトロールの常態化を堅持すると決めた。国家海洋局がウェブサイト上で明らかにした。

 日本政府が尖閣を国有化した昨年9月以降、中国メディアは尖閣周辺でのパトロールを常態化させているとする当局者や学者らの発言を伝えてきたが、政府の重要会議で改めてこの方針を確認することで、領土問題の存在を認めるよう日本側に圧力をかける狙いがあるとみられる。

 会議には国家海洋局や地方の責任者らが出席。南シナ海でのパトロール強化や200カイリ超の海域の大陸棚延伸に関する研究も海洋権益維持に向けた活動として挙げた。国家海洋局の劉賜貴(りゅうしき)局長は活動報告で「海洋権益を守る闘争は困難が増している。日本やフィリピン、ベトナムなどの侵害を有効に抑え、勇敢に当たらなければならない」と述べた。

 中国政府は昨年9月以降、海洋監視船や漁業監視船による尖閣周辺海域での活動を活発化させ、日本の領海への侵入を繰り返している。昨年12月には国家海洋局所属の海洋監視機が初めて日本の領空を侵犯したが、中国側は「海空の立体的なパトロール」と主張している。

(1月10日 毎日新聞)

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