ユニクロが「世界同一賃金」導入へ ~ 柳井正は「同一労働同一賃金」の意味をはき違えとりゃせんか?

 オランダみたいに、業界や職種を超えた「学歴や職能と給与水準とのリンク」が確立している国ならともかく、日本みたいに、同じ会社の中でも同一労働同一賃金の基準となる評価体系が無い雇用環境の中へ世界同一賃金のシステムなんて導入したら、労働生産性の水準を自分で決められない末端社員のサラリーは、世界の中の同種業態で給与水準が最も低い国のレベルに強制的に下げられる。

 上級社員や役員と呼ばれるような「労働市場のごく一部の流動的な領域」で「評価の相場」がついているエグゼクティブな人はいいんだよ。そういう人たちは需給の相対交渉を経て、擬似的に「世界同一」の賃金水準に落ち着いたサラリーが決まるようになっているんだから。国内外問わず。

 しかしさ、そんな人って全社員・全従業員の何%よ。確かにその何%の優秀な人材は、世界的な労働市場のルールに乗ることで獲得できるだろう。しかし、残り90数%の人間は、自分たちが労働市場から本来受けうる評価を、会社から一方的&強制的に下げられて、サラリーの水準を決められるんだぜ?。やってられるかってーの。

 柳井のやり方はブラック企業の経営者の暴挙というより、「有能な人間以外は会社にいらぬ」という、歪んだエリート意識の産物だ。まともな人間なら、到底、着いていけるものじゃない。

ユニクロ、「世界同一賃金」導入へ 優秀な人材確保狙う

 「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は、店長候補として採用した全世界で働く正社員すべてと役員の賃金体系を統一する「世界同一賃金」を導入する考えを明らかにした。海外で採用した社員も国内と同じ基準で評価し、成果が同じなら賃金も同水準にする。

 すでに役員や上級部長らは実施し、今後、一部の店長まで広げる。企業のグローバル展開が加速するなかで、賃金体系の統一にまで踏み込む企業が出てきた。

 日本の働き手たちは、新興国や欧米の社員と共通の土俵で働きぶりが評価され、世界規模の競争を強いられることになる。新制度が根づけば、給与水準が全世界で均一化していき、比較的高い日本の給与が下がる「賃金のフラット化」につながる可能性もある。

(4月23日 朝日新聞)

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