「負けに不思議の負け無し」の典型だった日本代表な件について

 点差こそ1点と「紙一重な惜敗」だけど、内容的には「ボール支配率61%が物語るオランダの試合後者ぶり」と「特に攻撃陣における個の実力差」をまざまざと見せつけられた、そんな試合。川島のファインセーブが無ければ、0-3位の大差で負けていてもおかしくない、そんな展開。想定されていたこととは言え、「随分と分厚い紙一重な力負け」でしたな。

<南アW杯>日本、オランダに0-1惜敗 1勝1敗に

 サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会は第9日の19日、1次リーグ3試合。E組の日本(世界ランク45位)はダーバンでオランダ(同4位)と対戦し、0-1で敗れた。オランダは後半にスナイダーが決勝点を挙げた。日本は1勝1敗で勝ち点3のまま。オランダは勝ち点を6に積み上げた。日本は02年日韓大会以来の決勝トーナメント進出をかけ、24日午後8時半(日本時間25日午前3時半)にデンマークとの最終戦に臨む。

 オランダは後半8分、左クロスのこぼれ球がペナルティーエリア左手前にこぼれ、スナイダーが右足を鋭く振り抜いてシュート。GK川島の手をはじき飛ばした。

 日本はカメルーンとの初戦と同じメンバーで、本田をトップ、阿部をアンカーに置く4-1-4-1の布陣。前半は中盤で主導権を握ったオランダが支配し、日本は我慢の時間が続いたが、セットプレーなどからシュートを放ち、いい流れを作った。後半はロングパスと個人技での打開を仕掛けてきたオランダが再び流れをつかみ、8分、最も警戒していたスナイダーが豪快なシュートで先制点を奪った。

 日本は大久保が精力的な動きとシュートで攻撃を活性化させ、失点直後から猛攻。中村俊や岡崎を投入し、サイドバックの長友も相手ペナルティーエリアまで攻め上がるなど、全員攻撃でオランダを押し込んだ。オランダのカウンターに対してもGK川島が好セーブを連発して踏ん張りを見せたが、最後まで同点ゴールを挙げることは出来なかった。【毎日jp編集部】

(6月18日 シネマトゥディ)

 しかし、今回落胆すべきはその力負けに対してでは無く、負け方の酷さ。昨日のエントリーでも書きましたが、先日のカメルーン戦は、相手のコンディションの酷さもさることながら、それまでの迷走や試行錯誤をかなぐり捨てて、泥臭くカッコ悪く勝ち点だけを奪いに行ったことに、そのことだけに意味がある試合でした。神楽にとって内容的に全く評価できない試合でしたが、それでもそのスタンスと齎された結果だけは評価していました。

 顧みて今日のオランダ戦。カメルーン戦と同じ展開かつ0-0で前半を終えたのは、全く無問題です。この戦い方では、点を取れなくても至極当然ですから。しかし、それで勝てないまでも勝ち点1を狙いに行くなら、カメルーン戦のようにひたすらカウンター狙いの泥臭いガチ守備重視の試合運びをすべきでした。後半早々スナイダーの一発を喰らって以降も、基本的にそのスタンスは崩すべきではなかった。地力で劣る今の日本代表は、大会前まで模索したパスサッカーではなく、カメルーン戦での本田の如く、カウンター直後の僅かなチャンスに賭ける戦い方でしか世界相手に勝ち点を奪えないという「現実」こそが、カメルーン戦で唯一得た「成果」だったわけだから。

 それが何。前半の体力勝負で消耗した松井の替わりに中村俊輔、同じく長谷部と大久保の替わりに岡崎と玉田だと。過去に夢見た戦術の残滓を、既に現在の日本代表では使えない失敗コンセプトと分かっている布陣をここで再現するとはどういう料簡なのか。何故「個の一発勝負を担える」森本や稲本、「オランダ攻撃陣を引きずりだせる」中村憲剛らを使わないのか。先制した後、「日本を舐め切った安全運転」へとシフトチェンジしたオランダ相手に、何と言う愚策。何と言う未練。泥臭く勝利をつかむことも、次に繋がる敗北を喫することも放棄した岡田監督には、今更ながらに激しく失望しました。

 今日の敗北はデンマーク戦に何も繋がらない、勝ち点1すら奪えずに終わっただけの無駄な敗戦でした。「負けに不思議の負け無し」。愚にもつかない色気を出して小細工を弄した挙句、当然の如くそれらを活かすことなく、負けるべくして負けた今夜のサッカー日本代表。深夜に行われるデンマークvsカメルーン戦の結果次第なところもありますが、24日の試合に関しては「勝負に勝ちたいのか、それとも望む姿で戦いたいのかをハッキリしろ」と言いたいですね。責任者たる岡田監督には。最低でもこれだけは言っておきたい。「勝ちたければ俊輔だけは使うな」と。

 ここで「【ゆっくり】超電磁砲のOPをゆっくり見ていってね!!!【手書き】」を紹介。


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このカオスっぷりは、往年の迷作のこちらを彷彿させますな。

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