「新幹線を運行するJR5社に対して、この事象を周知するとともに、台車の緊急点検を実施し、本日(15日)までに報告するように指示している」(石井啓一 国交相)
指示が出たのは13日付けで、点検対象車両数は約4800両。対象車両の大半はJR東海の管理下にあり、同社は昨日までにチェックを完了して、異常はなかったと国交省へ報告した。なかなか迅速な対応ではある。件の「のぞみ34号」で異常を確認できなかった目視試験(VT)方式によって、だけどね。
JR5社、特にJR東海からすれば「報告期限まで時間もないし、点検車両は多いし、チェックはVTでかまわないというのが国交省からのお達しだったんだから別にいいじゃん」と主張したいところだろうが、「のそみ34号」のトラブル発生の経過から考えると、今回の検査結果は問題の本質的な解決になってない。
放射線透過試験(RT)や超音波探傷試験 (UT)のようなデリケートな検査を、航空機相手のようにいちいちやっている時間も人手も施設もないのなら、鉄道業界は「油と泥に塗れていることが普通に前提な」大型車両の非接触・自動・精密探傷を行える機器の開発と導入を、今回の事故を契機に進めるべきだと思う。
幸いというべきか、日本車両製造以下、川崎重工業や日立といった主要な新幹線メーカーはプラント屋でもあるんだから、大型構造物の探傷用ということで予算も取りやすいだろうし、メーカーの垣根を越えた共同開発もできるだろう。
関係者には、是非とも本気で取り組んでほしいな。後日、今回みたいな事案が発生した時、「危ない箇所がないか確認しろ!あてにならないが目視でな!」「確認しました!あてにならない目視ですが!」で終わらないためにも。
新幹線の台車に亀裂が見つかったトラブルを受けて、国土交通省は新幹線の全ての車両を対象に台車の緊急点検を指示しました。
「新幹線を運行するJR5社に対して、この事象を周知するとともに、台車の緊急点検を実施し、本日までに報告するように指示している」(石井啓一 国交相)
今月11日、博多駅を東京に向けて出発した「のぞみ34号」の台車に亀裂が見つかり、国の運輸安全委員会は事故につながるおそれがあったとして「重大インシデント」に認定しました。
このトラブルを受けて、国土交通省は14日、新幹線を運行するJR5社に対して、新幹線の全ての車両およそ4800両の台車部分について緊急点検を行うよう指示しました。亀裂が見つかったのと同じような部分を目視で点検した上で、15日までに国土交通省に報告するよう求めています。
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