一職員の理解不足というレベルではなく、一信金という公的な機関の公式見解として「イスラムという単語がダメ」というコメントが出てくるあたり、救いが無い話。
沼津信金は、「ISISや欧州連続テロのせいでイスラムへのイメージが悪化していることとは関係なく、中立的な立場から審査します」と宣言すべきじゃないのかい?。公器として。
仮に審査をちゃんとやって、斉藤力二朗氏のバックボーンや過去に問題があって、それが原因で口座開設を断るとしても、「イスラム」という言葉が使われていることを申請拒否の公式理由とするのは悪手じゃないのかい?。金融機関として。
引用記事では省略されているが、沼津信金の本部経営企画部リスク統括課長は、「将来、イスラムの教えから逸脱した組織などに、口座から資金が流れる疑義がまったくないとは言えないことなどを総合的に判断した」と答えたそうな。今回の措置は、「イスラム」に対する漠然とした不安を根拠にしたモノですだなんて、火に油な発言だとは思わないのかい?。プロとして。
最近、反社対策などで金融機関の審査が厳しくなっているのは知っている。しかし、本件の騒動で金融庁からお叱り指導が入り、その結果、審査担当が臆病になってしまう可能性は想像しなかったのかな。その隙を突かれて、本当に危ない組織のマネーロンダリング先として狙われるリスクが、却って高まるとは考えなかったのかな。
色々な意味で、今回ヤラかしたことのツケは大きいぞ。沼津信金。
あと、上町支店のコメントを逆手に取れば、「イスラムという名前を使わない団体であれば口座は作れます」ってことになるよね。だったらさ、女性テロリストを日本に呼び寄せて悪さをしようと考えている危険な団体が、ダミー会社仕立てて、与信データを捏造して、そして活動実態を糊塗するために、団体名を
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で登録したら、口座の開設審査は楽々通ったりするのかね?。試してみようとは思わないけど、気になるところなんだぜ。
静岡県御殿場市の男性が、自ら立ち上げた任意団体「日本イスラーム圏友好協会」名義で沼津信用金庫(本店・静岡県沼津市)に口座を開設しようとしたところ、団体名に「イスラム」が含まれることを理由に断られた。男性は「『イスラムは怖い』という偏見そのもの」と話している。
男性は斉藤力二朗さん(66)。エジプトのカイロ大卒で、中東系銀行の日本勤務のほか、日本の大学でアラビア語講師などを務めた。その後、10年前からイスラム圏の政治情勢や事件などについて、自らのブログなどに書いてきた。
過激派組織「イスラム国」(IS)が日本人を殺害したとみられる事件が起き、その影響で「イスラムは怖い」という偏見が日本に広がっていると感じた。「正しい情報を発信したい」と1月に協会を設立。メールマガジン発行や講演会開催といった活動を始めるにあたり、資金管理用の口座を作ろうと、2月24日に沼津信金上町支店(御殿場市)に電話で相談すると、職員から「イスラムという名前が入った団体では口座は開けない」と言われたという。
(3月1日 朝日新聞)
ここで「【第14回MMD杯本選】アイドルマスター「光るなら」(四月は君の嘘)」を紹介。
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