不健全図書類指定の是非はともかく、「原作ともども記録コレクターなコンテンツですが何か?」と開き直るのも、一つの生きざま。
次は、置くべき場所に置けばよい。他コンテンツに悪影響を与えなければ、それでよい。
東京都は12日、過激な性描写がある漫画やアニメの販売規制を強化した改正青少年健全育成条例に基づき、大手出版社「KADOKAWA」(東京都千代田区)が発行した漫画単行本を16日付で「不健全図書類」に指定することを決めた。近親相姦(そうかん)などを肯定的に描いたものも規制する新基準に基づく指定で、新基準の適用は2011年7月の改正条例施行後、初めて。書店側は18歳未満への販売や閲覧を禁じられ、成人コーナーへの区分陳列などを義務付けられる。
指定されるのは、「妹ぱらだいす!2」(4月3日発行)。学識者や出版関係者、保護者などで作る都青少年健全育成審議会が都の諮問を受けて12日、不健全図書類への指定を「適当」と舛添要一知事に答申した。都が16日に告示して出版社などにも通知し、正式に指定される。
新基準は、強姦など刑罰法規に触れる性的な行為や近親相姦を「不当に賛美または誇張する」漫画やアニメが対象。都は「妹ぱらだいす!2」について、新基準施行前からある「青少年の性的感情を著しく刺激する」などとする基準には該当しないものの「近親相姦を肯定的に描いている」として、不健全図書類への指定を審議会へ諮問した。審議会は非公開で、都によると、一部の委員からは「新基準には当たらないのでは」と意見もあったが、最終的には全会一致で答申を決めたという。
都が事前に実施した出版社や書店で作る自主規制団体への意見聴取でも「物語の設定が非現実的であり、青少年の判断能力の形成を妨げることはない」などと適用に否定的な意見もあったという。
条例改正を巡っては出版界から「表現の自由の侵害」との反発があり、都議会が10年12月に慎重な運用などを求める付帯決議をして可決した経緯がある。
KADOKAWAの広報担当者は「東京都から正式な連絡を受けていないので、コメントは控えたい。連絡を受けて、今後の対応を考えたい」としている。【川口裕之】
(5月12日 毎日新聞)
コメントを残す