そして、前回自分の中の恋愛感情を自覚してしまった女の子・輝木ほまれ嬢@CV小倉唯女史は、心の中の今カレ・ハリー君@CV福島潤氏を巡って、「今カレを想って枕ならぬクッションを涙で濡らす齧歯類元カレ」ビシン君@CV新井里美女史と壮絶な恋の争奪バトルを繰り広げるべきだと思うの。
嗚呼、尊い。
真面目な話、今回のキモはウホでもキマシでもなくて、ハグプリの主要人物が今ある自分たちを将来も含めてどう肯定的に受け止めているかを描いた点にある。そのテーマを、主に若宮アンリ君@CV染谷俊之氏と愛崎正人お兄様@CV霜月紫氏、ルールーさん@CV田村ゆかり女史と愛崎えみる嬢@CV田村奈央女史の2つのカップルを素材に、ある時は両者を比較し、ある時は邂逅させることで表した点にある。
一連の比較描写の中で、プリキュアサイドのアンリ君に「今の自分が成長し変化してしまうことの不安」「足の故障によるフィギュアスケーター人生の終了という未来が来ることへの恐怖」があることを匂わせ、彼がクライアス社サイドの人間になってしまう必然性を示したハグプリスタッフの力量は尋常にあらず。第11話の戦闘シーンにアンリ君が居合わせたシーンを布石とし、第16話でルールーさんが闇と光の境界線を行き来するシーンで当人の心理的な立ち位置を暗示する表現手法を再度用いる本作の作り手のスタイリッシュさは尋常にあらず。
「人はわかりあえない」「生きづらい時代だ」と達観しているようで、かつて自分が否定していた応援が自分にも必要だと語るアンリ君の揺らぎ。その彼の未来を知っているかのように、あるいは知っているが故に、「明日を消し去り時を止めることが真の救世」と信じて疑わないジョージ・クライ@CV森田順平氏の憂い。上記の分と併せて、これらのセリフや表情を今日の1話に凝縮しても唐突感が無いのは、過去32話の積み重ねの成せる業。その上で、アンリ君の救済はまだ先だという不安をひとかけらのトゲパワワで表すラスト。凄い。凄いわ坪田文。
とりあえず憂い顔が似合う常時暗いのジョージさんはともかく、業界人(?)デビューの野乃はな嬢@CV引坂理絵女史はEDカードと併せて「誰だお前は」だけど、オチ担としてそして皆へのエール担の彼女がいてくれたからこそ、今回はシリアスだけに終始しなかった。彼女の存在こそ本作の真の救世。ハグプリのこのあたりのバランス感覚もホント好き。
第34話は、ここにきてやっとの「ことり妹様@CV佐藤亜美菜女史主役回」。次回予告を観る限りギャグ回っぽいけど、おいら騙されない。絶対、ギャグだけで終わるはずがない。ハグプリスタッフは絶対何かやらかしてくれるって私信じてる!
ちなみに本編の内容とはほとんど関係ないけど、「相変わらずお元気そうで何よりです」パップルさん@CV大原さやか女史と、「ネタのためならでっち上げアルアル」ディレクター氏を見ていて、「芸能界って勢いと行き当たりばったりが大事な時もあるからねえ。結果はともかく」と思ったのはおいらだけじゃないはず。
で、アンリ君に同性の友人がいると知って、根掘り葉掘り聞いてくるディレクター氏の「彼に色々と噂があるから…」にピンときた悪い大きなお友達はおいらだけじゃないはず。今回のアンリ君周辺、特にジェンダー関連のセリフは、小さなお友達には難しかっただろうなあ。というわけで、小さなお友達は思春期になったらもう一度ハグプリを観よう。きっと新しい発見があるよ!
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