アガリスク事件の師岡孝次、次世代ファーム研究所事件の堀洋八郎、マイナスイオン騒動の堀口昇とその一派、法の華事件の福永法源。これだけの詐欺事件の背景にありながら放置され続けてきたDM問題に、やっと官の重い腰が上がりました。遅きに失した感はありますが、やらないよりはマシということで、一定の評価はしたいところです>文部科学省。
とは言っても、これで騙される人が消えることはありませんけどね。「考えることより与えられることを有難がる」層が一定数存在する限り。
社会的に通用しない学位を販売する学位商法問題で、文部科学省が全国の国公私立大学に対し、教職員採用などにあたってディプロマ・ミル(学位工場=DM)の“学位”取得者に注意するよう呼び掛けたことが分かった。DM問題が注目された昨年以降、文科省が注意喚起したのは初めて。国内の国立や私立大の教授らがDMの学位を取得していたことが指摘されており、高等教育の質維持のため文科省が対策に乗り出した。
文科省高等教育局は今月14日、全国の公立大学関係者が集まった公立大学協会理事会の席で、DMの学位は高等教育の質を落とす可能性があるとし、人事採用などにあたり注意が必要だと指摘。DMをチェックする際に参考となるホームページ(HP)アドレスのリストを配布した。
同局は昨年12月に開かれた国立大学協会の臨時学長等懇談会と、今年1月に全国の私学関係者を集めた「学校法人の運営等に関する協議会」の席でも、同様の説明をしてリストを配布しており、全国の国公私立大学への注意喚起を終えた。
リストは、米政府公認の認定団体「全米高等教育機関基準認定協議会」(CHEA)や、欧州の学位などについて情報提供する「ヨーロッパ情報センターネットワーク」(ENIC)などのHPアドレスが記載されている。
これらのHPは、検索機能を使って、各国政府が正統と認めた高等教育機関名を確認することができ、海外の安全な大学を紹介する「ホワイトリスト」といえる。
同局は「リストに載っていないからといってDMとは認定できないが、掲載されていないものについてはより入念な情報収集を要する」としている。
文科省は平成16年に、外部の有識者会議からDMに関する報告を受けていたが、具体的なDM対策はほとんど行っていなかった。伊吹文明文科相は一連の報道を受けて昨年12月、「国立大学の教授が外国の実体のない大学の学位を経歴、肩書として使っているなら注意しなければならない」との見解を示していた。
(2月18日 産経新聞)
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