3月から4月にかけて、STAP細胞騒動にソフトランディングの機会はいくらでもあった。その機会を活かさず、事態を悪化させ続けたのは、小保方晴子一派。ソフトランディングによる真相の暴露を恐れて、その機会を活かすことを許さなかったのは、理研上層部と文科省の偉いさん、下村博文文相、そして、安倍晋三総理の筋の悪い取り巻き連中。
特に6月頃は酷かった。元凶・小保方一派は言うに及ばず、安倍総理や山本一太といったお歴々にも、とかく利権や保身を絡めて科学を弄ぶ悪い癖があるが、これに無邪気なルサンチマンが入ると、本当に碌なことになっていない。最近の安倍政権の支持率低下には、STAP騒動の泥沼化から垣間見える「彼らの悪行」が僅かなりとも影響しているんじゃないかと、半ば本気で信じている。
とりあえず、故人を鞭打つ趣味は無い。魂よ安かれ。我々の「追及」は、明日から再開だ。
理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市中央区)の笹井芳樹副センター長(52)は、再生医療研究の分野で「ネイチャー」など世界的な科学雑誌に何度も論文を発表した世界的な研究者。STAP細胞論文では優れた執筆能力で論文作成をリードし、経験不足だった小保方(おぼかた)晴子研究ユニットリーダーを補ったとされていただけに、論文に不正が認定された後は大きく責任を問われることになった。
笹井氏は、不正認定後の4月に東京都内で会見し、論文に過誤や不備が生じた点を謝罪した上で、「私が参加したのは最後の論文を書き上げる段階。生データを見る機会がなかった」と弁明。一方、STAP細胞の存在については「説得力のある反証は見いだせない」として、「存在は最も有力な仮説」と主張していた。
笹井氏は5月下旬、神戸新聞社の取材に対し、メールで「神戸では、着実に(再生医療の)応用研究の推進を今後とも進めていきたいと存じますし、企業を含めて意欲が増していると思う」と現状を説明。理研が神戸で着工している産学連携の推進拠点に触れ、「全理研のメンバーと産業界の多様な連携プロジェクトがイノベーションを生み出すものになるように、神戸の理研の管理下でそうした場を提供していきたい」としていた。
しかし、理研改革委員会は6月の会見で、STAP細胞論文問題を「世界三大不正」などと厳しく指摘し、笹井氏ら幹部の交代や理研再生研の「解体」を提言していた。
笹井氏は2003年に理研再生研のグループディレクター専任になり、研究の拠点を神戸に移した。マウスの胚性幹細胞(ES細胞)をベースに小脳の神経細胞やホルモンを分泌する脳下垂体を作ることに、世界で初めて成功した。
(8月5日 神戸新聞)
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