ベンチャー企業が一歩踏み出した先には「山あり死の谷あり」

 でも、がんばれ。がんばってくれ。

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 今日、日本の技術系ベンチャーが絡んだプロジェクト関連の報道を2つ目にしたんで、それらへの感想とついでの一言をば。

東大発のロボット、競技会の決勝戦辞退の理由は

【ワシントン=中島達雄】米国防総省の国防高等研究計画局(DARPA※)は26日、米インターネット検索大手グーグル傘下の日本発ロボット新興企業「SCHAFT(シャフト)」が、来年6月の災害救援ロボット競技会の決勝戦出場を辞退したと発表した。

 競技会は、福島第一原発事故を受け、人間が近付けない場所での救援活動を目指してDARPAが開催。16チームが参加した昨年12月の予選で、シャフトのロボットはガレキ除去やはしご登りなど全8種目で高得点を記録、他を大きく引き離して1位だった。

 グーグル広報は読売新聞の取材に対しコメントを拒んだが、DARPAによると辞退の理由は「商業用ロボットの開発を優先するため」だという。公開競技を避けて技術の流出を防ぐ狙いもあるとみられる。

(以下略)

 SCHAFTに「グーグル・ストップ」がかかったのは本当らしい。問題は、そこに「DARPAストップ」というか「米国防総省ストップ」も絡んでいたのかどうかという点。技術が本物であれ、偽物であれ、関わってきた国が本気になってソレを囲い込みに入ると、国策絡みでこういうことを平気でやるから本当に嫌ね。特に米帝は。

夢のエコ素材、実用化へ…軽くて鉄の5倍の強度

 鉄と比べて重さは5分の1なのに約5倍の強度を持つ次世代の繊維「ナノセルロース」の実用化に向けて、国内の製紙会社や自動車会社、化学メーカーなど約100社が結集することになった。

 自動車部品や建材、人工血管まで幅広い分野での活用を目指す。木材などから作るため、環境にも優しいとされるエコ素材だけに、政府も成長戦略の一環として支援していく。

 ナノセルロースは、間伐材や稲わらなど、これまであまり使い道がなかったものを有効活用する点に特徴がある。航空機の胴体などに使われ、燃費の向上につながっている「炭素繊維」と同じように、強くて軽い素材でありながら、石油などから作る炭素繊維よりも、森林が多い日本にとっては有望な素材といえる。

 一方、国策の匂いがすればとりあえず「買い」なり「注目」か?と言えば、そういうわけでもない。本記事の根幹技術を持っている京都大学生存圏研究所や矢野浩之教授は、内閣府の革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)とか最先端研究開発支援プログラム(FIRST)とかの対象じゃないしね。でも、今年1月の一部リーク報道&相場に続いて、今日のこれ。「国策に売り無し」とは言うよりも、「明確に国策じゃなくても、国策になりうるポテンシャルを持っていれば買い対象」の方が、個人的には正しいと思う次第。

 ここで最後に一言。「国策化粧が施された鉄火場銘柄について、一々文句を言ってこないで下さい」。IPO前~直後の株価形成と決算については「それみたことか」とは言うけど、その後の相場のことなんぞ知りませんな。誰のこと?貴方のことだよ。●イバー●イン大好きな誰かさん(仮)。FDAが「Rewalk」を歩行支援ロボットとして認可した顛末なんて、私は全然知りません。

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 とりあえず、ハッタリでもマジモンでもいいから、日本でも米国でもいいから、こういうのの実用化はよ。私にはそれが純粋に嬉しく、楽しい。

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