亀父、ライセンスはく奪も!100%“有罪確定”

一頃の狂騒もひと段落して、「亀田大毅は腹を切れ!」をはじめとする社会的リンチの潮も引いて、実務者レベルの制裁が具体性を増してきた「あの世界戦から3日目」の週末。週明け早々には頃良く整理整頓された世論をバックに亀田一派追放ロード第一章スタートの予定。実に「効率的」な時間配分と言うべきか>JBC。

潮の引き目のあちこちで、「腹切れ」コールの異常さや過剰な社会的制裁ムードの世論への嫌悪感を述べているブログやサイトを目にします。が、ぶっちゃけた話、亀田一派の基本戦略は、それらのリスク(利害関係者の不平不満だけでなく一般的な嫌悪感の蓄積も)を背負いつつ、「絶対負けないブックとそれによる勝利」を鉄壁の防護壁として自陣に有利なゴリ押し興行を打ち、かつそれが通用する期間内に最大限の利潤を確保することにありました。ですから、その戦略に綻びが出れば、そのバリューチェーン外の全ての層から一気に「ガス」が噴出すのは自明の理。今殊更にその異常さを嘆いている方々には「それが起きないとでも思っていたの?」と、逆に違和感を感じます。

こちらのエントリーでも少し述べましたが、今回の騒動で本当に一番怖いのは、「腹切れ」コールや制裁的世論などのガス漏れ騒動そのものではなく、それらを活用することに決めた業界関係者やスポンサーの思惑と、彼らへの支援で全面的に足並みを揃えたメディア側の対応。沸騰した世論を巧く「色付け」して棋面とし、その上で「不要物」を「色んな不都合なネタ抱き合わせで」短期的に廃棄するための指し手を打つ。この詰め将棋が巧く進む姿の方が、「腹切れ」コールなんぞよりも2倍醜悪で10倍怖い。日本相撲協会はそれに失敗しましたが、JBCと亀田一派を見捨てたスポンサー達はどうやら詰め切れそうですね。

先代金平会長@毒入りオレンジ事件は、自らの政治力&スポンサー力で「逃げ道付きの永久追放→程なく復帰」という絵図を描いて生き延びましたが、今の亀田一派にそういった力は既に…否もとより無い。その状況下で彼らがどういうサバイバビリティを発揮するか。(既に用済みの世論の風はさておき)スポンサーやメディアは亀田一派の抵抗をどう排除するか。彼らのボクシングに心底絶望した神楽は、今はそっちのほうに興味があります。我乍ら意地の悪いことですが。

P.S.

指し手で思い出した。「将棋トーナメント 20071014 羽生vs中川 大逆転」って凄かったですねえ。何がって解説ひふみんのラブリーぶり☆。

 プロボクシングWBC世界フライ級タイトルマッチ(11日)での悪質な反則行為問題で渦中の亀田家に対し、東日本ボクシング協会(大橋秀行会長)が、厳罰処分の中で最も重い「ライセンスはく奪」も検討していることが13日、分かった。15日の理事会での緊急討議で具体的な処分を決め、協会の総意として日本ボクシングコミッション(JBC)に要望書を提出する。大橋会長は「はく奪は最悪のケースだが、(少なくとも)処分は免れない」としている。

亀田家に前代未聞の厳罰処分が下される可能性が出てきた。大橋会長は「厳しい意見が多い。最も多いのが、亀田史郎トレーナーのセコンド・ライセンスのはく奪です」と明かした。13日までに北日本、西日本、中日本、西部の各地区協会から大橋会長のもとに厳重処分の要望が相次ぎ、亀田家の協栄ジムも属する東日本協会としても看過できなくなったという。

史郎トレーナー(42)をめぐっては、世界戦で敗れた二男・大毅(18)への反則行為の指示疑惑が掛けられている。同協会は大毅が犯した反則行為よりも史郎氏の中継中に拾われた発言を問題視。すでにテレビの音声で指示の実態を確認したという。

ライセンスはく奪は、原則的には刑事事件で実刑が科された者などに適用される罰則で、試合での反則行為に適用された例はない。大橋会長は「個人的にも常識的にも、亀田家は悪質な反則があったとはいえ、はく奪処分は重すぎると思う。ぼく自身は亀田家を買っているが、これだけ意見が多ければ、検討事項として考えざるを得ないだろう」と説明。また、処分の対象は選手の大毅、史郎氏とともにセコンドでの指示疑惑のある兄・興毅(20)、金平会長にも「100%厳重処分を下されるだろう」と話した。

15日の理事会は当初、処分の討議が予定されていたが、亀田家所属の協栄ジム・金平桂一郎会長を除く11人の理事はすでに「処分決定」で一致。理事会では討議を行わずに具体的な処分内容を決めて、実際に処分を下すJBCに要望書を提出する方針を固めた。亀田家にとって事態は予想以上に厳しいものとなってきた。

(10月14日 スポーツ報知)

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