二つの民意、知事と市長が対決 新幹線駅めぐり論戦

 新幹線新駅の「凍結」と「推進」という相反する二つの民意を背に、滋賀県の嘉田由紀子知事と国松正一・栗東市長が28日、同じ席についた。県内で開かれた新駅設置促進協議会の正副会長会議。JR東海への建設負担金をめぐり、支払い留保を求める嘉田知事に対し、国松市長は支払いを主張して譲らなかった。来年3月までと期限を区切った両者の論戦の行方は、まだ見えない。

会議の冒頭、県は新駅の需要予測や経済波及効果について報告した。新駅凍結の根拠を求められていた嘉田知事からの返答だ。2年前に公表された予測では、開業10年後の税収効果は約113億円。今回の調査では約83億~38億円と大幅に下がったが、国松市長は「波及効果があることが証明された」と主張した。

10月31日に迫った建設負担金の支払い問題では、嘉田知事が支払いの留保を表明。JRに対しては交渉窓口の栗東市が留保を伝えるよう求めたが、国松市長はしぶり、嘉田知事が「一緒に行きましょうか」と持ちかける一幕も。結局、市が仲介して県がJRと交渉することで落ち着いた。

歩み寄りの見えない論戦に、黒川治県議(自民)がたまりかね、「新駅建設が必ずしもだめではないでしょう」と尋ねると、嘉田知事は「県の税金を使わないのなら反対しない」と、従来の主張を繰り返したという。

会議後の会見で嘉田知事は「今後、精力的に会合を重ねる。前向きな議論ができた」と述べた。

(asahi.com 10/28)

「結論最初にありきな意固地さん」vs「色んな利害関係者の代弁者さん」。そりゃ議論がかみ合うはずが無い。どっちかがヘタ打って失脚しない限りは、このまま千日手でしょうね。

まあ、個人的には「新駅なんて作るだけ無駄」派ですけど、嘉田知事ってば本件を取ったら何も残らない人なんで、諸手を挙げて支持し辛いんだよなあ…(^^;。なんだか、かつての青島・東京都知事の二の舞になりそうな悪寒がしてたまりません。滋賀県民サンも大変ですねー。

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