彼の人生最大の過ちは、偽メール事件前後に醜態を晒したことではなく、政界における、否、「人間」との駆け引きを習熟しないまま政治家になったこと。一個人としては、真っ当なエリート、万事方程式で処理できる世界であればそれなりの人物だったのかもしれませんが、政治家としては、あまりに面の皮と経験の肉が薄すぎ、魂の骨が脆すぎた。
議員辞職した後、生き方なんてゴマンとあったろうに、最後まで「エリート」のプライドを捨てられなかったのは単なる意地か、それともetc…今となっては何を言っても詮無いことですね。故人の御冥福をお祈りいたします。
偽メール問題で議員辞職した永田寿康・元民主党衆院議員(39)が3日午後6時25分ごろ、北九州市八幡西区里中の11階建てマンションから飛び降り、間もなく死亡が確認された。
福岡県警八幡西署などの調べでは、永田元議員はマンションの駐輪場内で倒れていた。マンションの住人がドーンという音を聞き、110番した。10~11階の踊り場に紙パック入りの焼酎とノート1冊(B5判)が残されていた。ノートには1枚半にわたって自殺をほのめかす内容がつづられていた。あて名は複数でほとんどは家族だった。発見当時、灰色のスエットスーツ、ダウンジャケット姿で、現場近くの病院に入院していた。
永田元議員は旧ライブドアの粉飾決算事件に絡む偽メール問題で06年4月、議員辞職。当時の前原誠司代表が辞任する事態に発展した。昨年11月、療養先の福岡県宗像市内で、手首を切って自殺を図り、保護されていた。
(1月3日 毎日新聞)
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