笑おう笑おう 私は元気「となりの淫獣」な第14話だった件について

 「ボクの作品をパクるんじゃねえ!」と宮崎駿監督が古巣に文句つけたりしないよね?と、ちょっとドキドキな「ハートキャッチプリキュア!」。脚本:「売りは説教臭さだけじゃない」成田良美女史、演出・絵コンテ:「売りは空中ブランコだけじゃない」小川孝治御大、作画監督:「売りは止め絵だけじゃない」川村敏江女史という、特に脚本&作監の「おジャ魔女どれみ」以来抜群の安定感が売りな第14話、「涙の母の日!家族の笑顔守ります!!」。

 で、結論、「俺の涙腺が全力全壊」。まずは感想。

<アバン>

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  • 「コッペパンしか持ってねえ!」来海えりか嬢@CV水沢史絵女史、久しぶりのウザカワなえりか節全開。第1話に続いて花咲つぼみ嬢@CV水樹奈々女史から弁当のおかずをたかるに止まらず、他のクラスメートからも「不要なおかず回収」するそのウザサ。だが、それがいい。
  • 今回のゲストキャラは、OPにもちょっと登場している「ナミナミ」こと志久ななみ嬢@CV藤井ゆきよ女史(新人さん?)。母親は既に他界しており、またも地雷を踏んだつぼみ嬢へのキュート対応から妹さんリクエストのラブリーお弁当作りまで、すでにベテラン幼な妻主婦の貫録(注:一見)。決め言葉は「笑顔が一番」で、その際の笑顔が実にイイ。川村作監の本領発揮と言うべきか。
  • ここでスススッとアバン終了。絶妙至高な100秒に拍手。この時点で本編期待度MAX HEART。

<OP>

  • ああっ!淫獣のUNKOシーン、黄金ウンコ脱糞経由じゃなく即こころの種出産になってる!。やっぱ、それなりにクレームあったんだろうなあ(^^;。

<Aパート>

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  • ファッション部部活シーンからスタート。いきなり、画面右端に販促対象グッズが「さりげなく不自然に」鎮座。あざとい。じつにあざとい。ところで、主人公s以外の部員はどこいった?。
  • 昼の弁当のお礼(このハートリングってどっかで観たなあ(^^;)を徴収に来たナミナミ。ファッション部の活動に興味津津なるも、妹さんの世話もあるからと即退室。幼な妻主婦の悲しさか。ここも無理なくイイ展開。

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  • ナミナミと妹さん・るみ嬢@CV玉川砂記子女史(!)、保育園帰りにショッピングの図。八百屋のオイちゃんに対してタッグで値段交渉する姿といい、川村スレンダーなナミナミのキャラデザといい、どう見ても姉妹というより親子です。本当にありがとうございました。
  • カーネーション片手に帰り道の親子さんを見て、亡き母へカーネーションを贈りたいとねだるゆみ嬢。そこを大人の余裕で快諾するナミナミ。ほのかに「無理してる」臭を漂わせながらも、またまた地雷を踏んだつぼみ嬢への「ゆっくりしていってね!」な対応はナイス。この子は本当に良いキャラしてます。まっすぐ視線なるみ嬢も本当に良いキャラだ。
  • そんな良いキャラ達&姉妹でも、やはり凌げない領域は存在する。家に帰って、母の遺影にカーネーションを捧げるるみ嬢の表情の変化、母の記憶が無い妹にどう接していいか分からない姉の困惑。心が締め付けられて、もう見てらんない。極めつけが、るみ嬢を慰める志久パパン@CV滝和史氏の後ろ姿に、「…私だって寂しいのよ」と言わんばかりの表情を浮かべつつ、グッと堪える幼な妻ナミナミ。Bパートに繋がるここらへんの描写が適度に重く、実にいい。前回の月影家とは違う意味でリアルに重くて、とてもいい。

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  • そんな志久家の夕食シーンの重さと打って変わって、ノー天気にコントをやらかしている砂漠の使徒のおバカ幹部・コブラ&サソリ。アンタら花が嫌いなんじゃなかったっけ?というツッコミはさておき、サソリーナさん@CV高乃麗女史、八つ当たりで出撃ってどんだけー。あと、コブラさん@CV野島裕史氏に対する評価「ヘビー級ナルシスト」。コブラさんなだけにヘビー級ですか?(^^;。超正解だけど。
  • ここでAパート終了。まさに秀逸。志久姉妹を軸に適度の萌えを加味しながら、しっかり軸をずらさず「母無き姉妹の母の日前日」の1シーンを過不足なく描写するその手腕、実に見事。最後は砂漠の使徒幹部という一服の清涼剤で〆て、Bパートに繋ぐその余裕。素晴らしい。

<アイキャッチ&CM>

  • OPを改変して、これで心おきなく淫獣の脱糞人形も売れるってもんさあ。

<Bパート>

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  • 休日出勤のガテン系・志久パパンと、それを見送るやっぱりどう見ても幼妻なナミナミ。夏コミの同人誌ではきっと(以下略)。…自重しようね!>作家さんALL。
  • 昨夜に続き、ふさぎ込むるみ嬢。遂に家を飛び出すの図。自我が芽生え始めたこの時期の子どもは、本当に手に負えない。だが、それがいい。本当にいい。
  • そしてついに来た「るみの馬鹿!もう知らない!(違)」。まんま「となりのトトロ」のサツキ&メイな展開だ、これ。
  • 中学生には辛過ぎるこの展開。自慢の笑顔を作ることもできず、My信条「笑顔が一番」の理由を自分に問いなおすナミナミ。サソリーナさんに看破されたこころの花はカーネーション。全部萎れているだけじゃなく、本心を隠す籠とそれを開かせないカギ付きという描写。もうやめてー。
  • しかしそんなことをお構いなしで、籠とカギ破壊でデザトリアンをお出ましさせるサソリーナさん。マジ鬼畜。

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  • 変わり果てたナミナミに涙し、主人公sに助けを求めるるみ嬢。そこまではいい。サソリさんから八つ当たりで攻めに来ました宣言されて、「?」なキュアブロッサム&キュアマリンもいい。しかし淫獣。何るみ嬢に自然に話しかけてるんだ?…と、突っ込んでいたら、ラストのいいシーンに繋がるんだな、これが!。
  • 今日のデザトリアンは、ゴミ掃除セットベース。強いかどうかと言われると微妙だけど、スナッキーさんの人間大砲を観て「あ。劇場版ディケイドだ」と思った人は多かろう。巨大化したモップに「あ。ゴルディオン・ハンマーだ」と思った人も多かろう。
  • 久しぶりの金朋地獄の叫びに準備万端、サソリーナさんの余計なひと言にその「言葉を待っていた!」な、キレる14歳の十八番「堪忍袋の緒が切れました!」発動。マリンインパクトでスナッキーさん一蹴。ブロッサムインパクトでゴルディオン・ハンマー激砕。〆はブロッサムのプリキュア・ピンクフォルテウェイブで浄化完了。ストレス解消ならずのサソリーナさんは、そのまま退場。彼女はもう少し心安らかになるべきだ。早く老けるぞ。だが、それがいい。

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  • さあ、ここからが今回の真骨頂。
  • 気を失ったまま、亡き志久ママン@CV今井由香女史(!)との思い出の夢を見るナミナミ。「笑顔が一番」は「家族の笑顔が母にとって一番の嬉しい贈りもの」。思い出の中で描写される幼き日のナミナミの涙をすくうママン、上手く出来なかった手作りカーネーション。これだけでも涙腺崩壊モノなのに、ラストのいいシーンに繋がるんだな、またこれが!。
  • 母との思い出に涙しつつ目覚めるナミナミ。姉の本心を知り謝るるみ嬢に、「笑顔が一番」は母の言葉と伝えるナミナミ。この言葉が単なるナミナミのポリシーから姉妹が共有する母の記憶に転じた瞬間、その記憶がナミナミを縛る悲しい過去から家族を繋ぐ輝かしい思い出へ変じたまさにその時、遺影のママンの顔が復活するシーンは、ヲタ的に白旗もんです。マリンのように教師生活25年な爆涙確定です。なんでこんなに泣かすかなあ(TT)!。
  • 今回の心の花はもちろん「カーネーション」。花言葉は「母への愛」。この花が今回果たした役割については、もうこれ以上語る必要無し。
  • あ。本編もUNKOシーンに修正入ってら…。

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  • 母の日翌日な後日談(つまり月曜の朝)。昨日の母の日のプレゼントについて語り合う登校前の主人公sに、明るく挨拶の志久姉妹。ディスプレイ内に鎮座する淫獣とるみ嬢の「しー♪」&笑顔に撃沈。るみ嬢の手作りカーネーションと「笑顔が一番だよ」に轟沈。最後まで神楽の涙腺はやられっぱなしでした。
  • ナミナミ、ファッション部に入部決定。今日の活躍で先達モブ3人衆を一気に追い抜いて、部のNo3に昇格決定だよなあ。

<ED>

  • 今回は玉川女史といい今井女史といい、ベテラン声優陣がいい味を出して◎。藤井ゆきよ女史は叫び声などに精進の余地ありだけど、今日の大役を良く演じ切りました。次回以降の更なる成長に期待!。
  • 実は最初藤井女史の声を聞いた時、もしかして丹下桜女史?かと思いました。何となく声質似てません?。

<次回予告>

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  • 「隠れ可愛モノスキー」生徒会長再登場キター!。「天然ビッチ」つぼみ嬢、恋愛対象の性別なんて気にしません宣言キター!。
  • 今回に続いてバリバリ神回の予感、次回ハートキャッチプリキュア!第15話、サブタイトル「なんと!生徒会長がキュートな服着ちゃいます!!」。
  • なんてそのまんまなサブタイ(笑)。ところで、今度の被害者は髭の爺様?。どんな金朋地獄になるのかワクワク。次回担当のクモさんは、漫画版のようにやっぱり脱ぐのかなあ(^^;。

 今回の第14話。改めて申し上げるまでもなく、まさに神回。本シリーズでは、多分過去最高の出来。次回も期待バリバリのシチュエーションで、マジ幸せな5月の昼下がり。少し風邪気味な神楽ですが、これであと1週間は生きられます!。

 ここで「Pretty Cure All Stars Super Medley 2010」を紹介。


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5/5紹介分とは別バージョン。こちらもいいですなあ。

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