今福島第1原発で最も問題なのは2号機反応容器の現状な件について(3/20)。
1週間前のこの↑エントリーでも触れましたが、福島原発で一番の爆弾を抱えているのは、暴れん坊の第1号機やプルサーマルっ子の第3号機ではなく、一見大人しいが実はヤンデレの第2号機です。そして今日、その第2号機のタービン建屋地下から、第3号機よりも高レベルの放射線、そしてヨウ素134が検出されました。汚染水の出所は、十中八九、一次ないし二次冷却系の破損した配管で決まりでしょう。圧力制御室/格納容器にも穴があいているかも知れませんが、それはもう個人的にはどうでもいいかな。放射線量が多い事自体も、今となっては特に一喜一憂することじゃない。
むしろ、現在の状況で問題視すべきは、高濃度のヨウ素134が検出されていることについてですね。第2号機は、やはりと言うべきか「止まっていない」。核分裂と不安定元素崩壊と共に生まれ、かつ半減期激短(約50分)のヨウ素134が、震災から2週間経ってもこれだけ検出されていることがそれを雄弁に物語っている。最終判断は中性子線の計測結果次第ですが、再臨界が起きている恐れもあります。
当然のことながら、圧力容器自体は燃料棒の熱にまだ耐えている最中でしょうし、炉内圧力も想定していたほど高くはないようですが、炉内の破損燃料棒の反応を制御するのは、もはや不可能に近い。配管その他の補修も難しいし、向こう数年間は汚染水を海にダダ漏らしながらのエンドレス冷却水注入を続けるしかないことが、これでほぼ確定しました。
腹はくくっていましたが、正直これはキツイ現実だ。予想していた事態の最悪ver.に近い。どんなものにも終わりはある。日本の場合、そこから立て直すしか無いわけだけど、最初の「終わり」の際に出来る傷跡は予想以上に厳しいものになりそうです。
2号機建屋の水から高濃度放射性物質 原子炉から漏出か
経済産業省原子力安全・保安院は27日、福島第1原子力発電所2号機のタービン建屋にたまっていた水は、表面の放射線量が毎時1シーベルト以上で、高濃度の放射性物質が含まれているとの分析結果を明らかにした。
このたまり水に含まれるヨウ素134の濃度は、1立方センチ当たり約29億ベクレルと、極めて高いという。
保安院は水に含まれる放射性物質について、通常なら原子炉内に閉じ込められている半減期が短い物質が含まれているとみており、原子炉の水が漏れだしている可能性が高い。
(3月27日 産経新聞)
もとより、チェルノブイリのような爆発を伴う放射性物質の飛散は起こりようのない福島原発ですが、それにしても、今回の未来予測には嘆息せざるを得ない。せめて、万が一のパニックに巻き込まれたり、恐慌状態に陥ったりしないよう、意識して我が身を律するようにしたいと思います。
(PM10:33追伸)
ヨウ素134の放出情報が騒ぎになったせいかどうかは分かりませんが、東電は突如以下の発表をしましたよ、と。
「福島第1原発2号機のタービン建屋地下で見つかった汚染水の放射能濃度について、東京電力が27日昼の会見で「通常の原子炉運転時の冷却水の1000万倍」と発表するミスがあった。濃度を測定した放射性物質の種類を誤ったのが原因で実際は5万~6万倍」。この公式発表をどう解釈するかは国民各自の問題ですが、間違えた放射性物質がコバルト56ねぇ…コバルト60なら分かりますが。とりあえず、色んな意味でアレだ。「国民をなめるな>東電」。
ここで「【MAD】ハートキャッチプリキュア!-future gazer-」を紹介。
いい映画だったよなあ>「花の都でファッションショー…ですか!?」。あの頃は、半年後にこんな「現実」が訪れるとは、想像だにできませんでした。こうやってヲタクライフを楽しめるのも、あとどれくらいだろう。
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