「それがプリキュアの絆!」に痺れた第47話だった件について

EMOTION the Best トップをねらえ! 劇場版 [DVD]

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 サバーク博士@CV楠大典氏の正体にショックを受けて戦意を喪失する、現役最強プリキュア・キュアムーンライトこと月影ゆりさん17歳@CV久川綾女史、その彼女を叱咤激励する史上最弱プリキュア・キュアブロッサム@CV水樹奈々女史。こういう土壇場での、普段とのポジションチェンジ演出は、「トップをねらえ!」のノリコの「お願い、カズミ…戦って!」はじめ、特に珍しいものでもなかったり。

 しかし、今回の場合、復活したムーンライト姐さんのカッコよさは、それら先達と比べても格段にハンパ無く高レベル。特に花弁舞い散る中、ダークプリキュア@CV高山みなみ女史に歩み寄るムーンライト姐さんとダークさんとのセリフの掛け合い、そして月と闇・最終決着の「ハートキャッチ!」シーンは、どう観ても幼女向けじゃありませんな。むしろ、70-80年代の熱血&ロボットアニメに血潮を滾らせたオッサンヲタ向け。と言うわけで、本当にありがとうございました。

 前回の砂漠の使徒2幹部戦に続き、ダークプリキュアとの因縁の対決にも「バトル面での」ケリがついた今回の「ハートキャッチプリキュア!」。脚本:「第18話と第37・38話で魅せた対極の安定度は今回も健在」米村正二御大、演出・絵コンテ:「泣かせ(例:第14話)とバトル(例:第34話)の魅せ方ではハトプリ演出陣随一」小川孝治御大、作画監督:「チーム河野、今日までお疲れさまでした」河野宏之御大という、これは期待しない方がおかしい!だった第47話、「嘘だと言ってください!サバーク博士の正体!!」。

 で、結論、「AパートとBパートで二度ダークプリキュアに対峙するムーンライト姐さん。その心境の変化こそがハトプリの目指すもの」。以下、個人的見どころをサクサクと列記。

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  • アバン。前回の引きのお浚い。ところで、薫子さん@CV坂本千夏女史は、いつからサバーク博士の正体に気付いていたんだろう?。
  • ちなみにコッペ様、今回の出番はここでのひと暴れと、キュアマリン@CV水沢史絵女史とキュアサンシャイン@CV桑島法子女史、そして淫獣達の癒しツールの提供のみ。あと2回で、対デューン様@CV緑川光氏の最終兵器として、リベンジの機会は与えられるのでしょうか?

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  • Aパート。前回の対クモジャキー&コブラージャ戦で疲労困憊のマリン&サンシャイン&淫獣に襲いかかるスナッキー軍団。単機性能では圧倒的優位のプリキュア陣営ですが、圧倒的物量の前にはさすがに劣勢。やっぱり「戦は数だよ、アニキ!」。ランチェスターの法則バンザイ。
  • ここで青金についてもシリアス展開に持って行くことはできたんでしょうが、敢えて「青金vsスナッキー」を徹頭徹尾ギャグパートとし、「赤銀vsダーク&サバーク」にシリアス要素と作画リソースを集中したスタッフの判断はお見事。サンシャインの貴重なギャグシーンも見れたし、ストーリー的にもメリハリがついたしで◎。変装用のスナッキーの生皮をどうやってGETしたのかを考えると、ちょっと怖い考えになってしまいましたが(笑)。
  • 何はさておき、作戦会議中のキュアサンシャインの腰つき超エロス。「諸君!」「大爆発ー!」のキュアサンシャインの口ぶり超カワユス。
  • 青金がひたすらギャグってる一方、DBもかくやと言う位シリアスな打撃戦を展開しているムーンライト姐さんとダークプリキュア。そこに再度合流したブロッサムの加勢を断り、一人でダークプリキュアとの決着をつけることに固執するムーンライト姐さん。以前と比べれば柔らかくなったものの、この時点の姐さんはやはりと言うべきか「恃めるのは己のみ」「ダークとの決着は自分の力で着ける!」。これまでの全エピソード、今回のAパートそしてBパートでもサバーク博士の正体が明かされるまでの戦いぶりは、基本これ。
  • その二人の戦いに割って入り、ダークプリキュアに加勢するサバーク博士。「サバーク博士が自分に加勢した」という事実に不敵な笑みを浮かべるダークプリキュアの表情は、Bパートにおける彼女の一連の感情の奔流と重ねて見ると少し哀しい。
  • 一方、薫子さんと合流に成功した来海えりか&明堂院いつき嬢。とりあえず、いきなりファイティングポーズをとる薫子さんってば、おっかねー(笑)。番君やなみなみ、もも姉といった地上での人類残留組のこころの種のヒーリング効果で復活し、意気軒昂となったえりか&いつき嬢、再びプリキュアに変身。追撃してきたスナッキー軍団をW「っしゅ!」の掛け声と共に迎撃へ。そういや、二人ペアの変身バンクってもしかして映画版以来?。
  • Aパートは、上記の通り、赤銀のシリアスパートと青金のギャグパートが好対照をなしていて、特に小さなお友達的には息つく暇ができて良かったのではないかと思います。なんせ、Bパートはそんな余裕欠片もありませんでしたから。

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  • Bパート。ここからはまさに見せ場ノンストップ。
  • ダークプリキュアの直接打撃とサバーク博士の支援弾幕の立体攻撃の前に、さしものムーンライト姐さんも防戦一方。ブロッサムはサバーク博士の攻撃だけでも阻止しようとするも、簡単にあしらわれた挙句「史上最弱のプリキュア」呼ばわりされる始末。つか、オッサンつえー。
  • しかし、こちらも第2・4話少なくとも第38話より前の頃とは違うブロッサム。力無き想いなど無意味と言い放つサバーク博士に対し、例え自分は史上最弱でも、これまでの戦いで同僚プリキュアや解放してきた人達の想いを知り、その想いと世界を守る気持ちだけは誰にも負けないと、地球をバックに啖呵を切って返すその心意気や良し。「喧嘩は心技体だよ、アニキ!」。
  • ところで、ブロッサムの回想シーンの各キャラの出番、サブキャラ一番人気のなみなみではなく、高岸あずさ嬢@折笠富美子女史の描写が一番長かったのは、やっぱり次シリーズを意識してなのかしらん?
  • ブロッサムの啖呵に満足の笑みを浮かべるムーンライト姐さん、ダークプリキュアの右ストレートを片手で軽く受け止めるの図。その時の姐さんのセリフが「プリキュアみんなの想い、受けてみなさい…!」。シプレ@川田妙子女史との連携攻撃で、サバーク博士の弾幕を中断させることに成功したブロッサムの活躍もあり、怒涛のラッシュで反撃開始。この時点の姐さんの心境は、「自分とブロッサム以下の後輩陣は同志」と推測します。
  • 劣勢となったダークプリキュアに、ムーンライト姐さんがトドメの光弾を撃ち込もうとした刹那、ダークプリキュアの盾となって攻撃を受けるサバーク博士。割れ落ちる仮面。そこにいたのはゆりさんのパパンにして、失踪中だった月影博士。とまあ、ここまでは予想通りでしたが、仮面装着時の博士って洗脳状態だったのですな。ってことは、第45話の時点で予想した展開とは少し異なる展開になりそうだ。
  • もうひとつ予想外だったのは、サバーク博士が倒れた前後からのダークプリキュアの反応。今まで彼女がムーンライト姐さんに拘ってきたのは、ムーンライト姐さんの対抗馬としての自分のアイデンティティをより上位に上げ、博士からより強く求められるためかと思っていましたが、違うんですね。彼女はキュアムーンライトになりたかったんじゃなく、「博士の本当の娘」になりたかったんだ。母無き身のダークさんからすれば、「父を独占したい」その動機は、良き上司を求める単なる戦闘兵器としてよりもより強く、より純粋なものであったろうことは、想像に難くありません。
  • そしてその想いを叶えるためには、自分がサバーク博士から作られた目的「打倒キュアムーンライト」を達成し、自分の姉を殺さなくてはならない。いかに父親の洗脳と言う1プロセスや陣営の対立という事情が絡んでいたとしても、同じ父親を持つ姉妹の殺し合いで勝利することでしか自分の安住の場所を見出せないダークプリキュア。父の負傷への激昂、博士の正体を知って歩み寄る姉・ゆりさんへの嫉妬、今博士は自分の側にあると言う危うい自信、それらが綯交ぜになって迸るダークプリキュアの感情の奔流は、観る者にとってとても哀しい。
  • 昂ぶる感情のまま突進してくるダークプリキュアとは対照的に、サバーク博士の正体と、彼が娘である自分を殺そうとしてきた事実に(多分、博士がコロンを殺した事実についても)心が折れ、その場に崩れ落ちるゆりさん。そんな、何もなし得ず敗北の寸前にあった最強プリキュアを救ったのは、史上最弱プリキュア・キュアブロッサム。

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  • 普段ならば一合交えることすらかなわないであろう、実力上位・ダークプリキュアの半狂乱のラッシュを耐え続けるブロッサムが、心折れたゆりさんに語りかけます。

「ゆりさん、しっかりして下さい。ゆりさん!」

「ゆりさんのお父さんがこんなことになったのには、きっと何か深い訳があったんです。そのお父さんを守るためにもここで負けるわけにはいきません!」

「ゆりさんは言いました。ダークプリキュアに打ち勝つことがかつての自分に打ち勝つことだって。私の憧れる強くて優しいゆりさんは決して自分に負けるような人ではありません。お父さんを、自分の本当の気持ちを信じて下さい!」

  • それでも、一度取り落としたこころの種を再び手にすることに躊躇するゆりさん。そんな彼女の逡巡を背中で感じとったのか、最後に一言言い放つブロッサム。

「私たちプリキュアの想いは、ゆりさんと共にあります!」

  • ここで初めて、自分もブロッサム達に支えてもらっている対象であることに気付くゆりさん。ダークプリキュアの最後の大技をかわし切り、精根尽き果てて倒れ込むブロッサムを優しく抱きとめ、感謝の言葉と共に再度戦場に向かう彼女の口から紡ぎだされたセリフが、

「ここからは私が…貴女やみんなの想いを胸に!」

  • 前回そして今回のAパートまでは、自身の決着を着けるためにダークプリキュアとの戦場に立ったゆりさん、初めてそれ以外の想いを胸に決着の舞台に立つ。荘厳なBGMと姐さんのキャラソンと共に、華吹雪の中、静かに歩むキュアムーンライトとそれを待ち受けるダークプリキュア。ここからの二人のやり取りは、ハトプリ史上屈指のカッコ良さ。

月「これで終わりにしましょう」

闇「いいだろう、私達はどちらかが消えるまで戦う宿命」

月「例え私が消えたとしても、ブロッサムがいる、マリンがいる、サンシャインがいるわ」

闇「そいつらも全て倒すだけのこと」

月「簡単には倒されない…それがプリキュアの絆!」

  • 両者乾坤一擲、第1話・第34話に続き、三度、プリキュア・フローラルパワー・フォルティシモを全力で撃ち合う月と闇。当初は互角な勝負なるも、相手を倒すためではなく誰かを守るために戦い、同僚や人類残留組の祈りの力を得て戦の舞台に立ったキュアムーンライトに、もはや敵無し。いかに強く、激しい想いを抱いていたとて、己一人しか背負えなかったダークプリキュアに、もはや勝機無し。

「勇気、愛、友情、優しさ、悲しみ、喜び、たくさんの気持ち、みんなの心、仲間との絆…命と心に満ち溢れたこの世界を私は守る!」

  • 地球をバックにダークプリキュアの胸を貫くムーンライトのPFF。タクト一閃、姉の「ハートキャッチ!」の気合と共に爆炎に包まれる妹。ダークプリキュア、遂に完全敗北。舞い散る彼女の黒い羽と共に次回に続く。
  • まず、最初に一言お詫び申し上げます。前回第46話の感想では、サンシャインとブロッサムの役回りを逆にした方が、クモコブとの因縁を考えれば妥当ではないか?と疑問を提示しましたが、今回を観てそれは撤回します。今回の展開を前回も含めて1セットで考えた場合、仮にクモコブとの因縁などを考えても、惑星城への突入から常にムーンライトの傍に居続けるのは、ブロッサムでなくてはならなかったですから。
  • それにしても、今回は実に痺れた。それ以外の言葉を持ちません。本当にいいモノを魅せて頂きました>スタッフ御一同様。ここまで盛り上げといて、デューン様との最終決戦っていったいどうなっちゃうんだろう。鼻血無しには観ることは叶わないのではなかろうかと思っちゃいます。
  • ちなみに今回の表MVPがムーンライト姐さんなら、裏MVPはキュアマリン。この最終決戦でAパートのようなコミカルシーンを入れられるのは、他の作品には観られない「ハトプリ」の懐の深さ。そしてその深さを体現しているのが、えりか/マリンだということを再認識しました。今更ながらに凄いな。本作は。
  • 次回予告を観ると、サバーク博士がデューンに「用済み」扱いされているのはともかく、ムーンライト姐さんのこころの種が、通常時でも復活しているのが気になります。
  • サバークパパンをボコるデューン様に激昂したバロキュアさんが、デューン様に挑むも返り討ち。瀕死の状態で自分が持っていたこころの種の欠片を姐さんに返して、「お父様の事を頼む」「私もお前のようになりたかった」と呟きながら逝く展開だったりしたら…泣くね。確実に。願わくば、どうか彼女にも救いのある最終回が訪れますように。

 ここで「ハートキャッチプリキュア!第48話予告動画」を紹介。


D

ダークさんの「ラストダンス」が哀しいなあ。関係ないけど、今日の「MJ」で新曲披露した水樹奈々女史の衣装、東方の博麗霊夢チックだなーと思ったのは、神楽だけ?。

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