一般市民から寛容さを奪うのは「被害者意識」 ~ フランス地域圏選挙で国民戦線(FN)が歴史的大躍進

 ワイマール体制下でのドイツ国民がそうであったように。まして、今回の選挙は11/13の同時多発テロ後の、「フランス国民を被害者席に座らせ続ける」非常事態下で行われた。故に今回の結果には、驚くべき何物も無い。

 今回の結果は、フランス国民がFNを支持した結果では無い。自分たちを景気の低迷から、テロリスト入りの難民たちの脅威から守らなかった社会党(SP)を支持しなかった結果だ。

 13日の決選投票では、社会党と共和党が手を結び、FNの第一党を阻止するだろう。しかし、それでFNに流れる「与党不支持票」自体を減らすことは出来ない。

 いずれ、フランスでは国政選挙その他でもう一度大変動が起こるだろう。その時、社会党なり共和党なりが下手を打ち、フランス国民が再びテロに晒されれば、FNはいとも容易くNSDAPに脱皮するだろう。「被害者意識を骨の髄まで刷り込まれた」フランスの一般市民がそれを欲し、後押しする。

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 なんとも皮肉な話じゃないか。笑いが出るくらいに。

仏地域圏議会選 極右政党の25歳女性候補、得票率40%超え 13日に決選投票

 【パリ=宮下日出男】フランス全土で6日に実施された地域圏議会選挙は即日開票され、内務省の暫定集計によると、反移民や治安対策の強化を訴える極右政党、国民戦線(FN)の全国の得票率が27・73%に上り、首位になった。全国規模の選挙での得票率としては過去最高で、FNは全13地域圏のうち6地域圏で首位となった。

 選挙はパリ同時多発テロ後に非常事態宣言が出される中で、初めて全土で民意を問う機会となった。集計結果によると、サルコジ前大統領が率いる最大野党の共和党を中心とする右派連合が全国得票率26・65%でFNに続き、オランド大統領の与党で左派の社会党は23・12%と低迷した。

 マリーヌ・ルペン党首(47)と、めいのマリオン・マレシャルルペン氏(25)がそれぞれ出馬した北部と南部の2地域圏では、FNの得票率が40%を上回り、他党を大きく引き離した。右派連合は4地域圏で首位となり、社会党が制したのは3地域圏にとどまった。

 どの地域圏でも過半数を制する政党はなく、13日に決選投票が行われる。地域圏では第一党が首長にあたる地域圏議長を出すことになっている。決選投票でFNが勝てば、初めて地域圏議長のポストを握ることになる。

(12月7日 産経新聞)

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