手遅れな上に悪手な、洪秀柱から朱立倫への「候補差し替え」 ~ 来年1月の台湾総統選、与党・国民党

【2016年の総統選は】台湾・統一地方選は与党国民党が大敗、民進党系野党勢力が躍進【蔡英文で決まりか】(2014/11/29)

 あるいは頼清徳か、まさかの陳菊か。誰が選ばれても面白そうだが、それはさておき。半年前に蔡英文が民進党主席に就いた時は、呉越同舟の同党をどうやって治めるかと見ていたが、なかなかどうして大したもんだ。馬英九政権の失政と国民党の内ゲバという「敵失」があったとは言え、ここまでの圧勝に持ち込むとはな。

 今回の結果を受けて、台湾がいきなり対中戦略を切り替えるとは思えんが、立法院の選挙を引き起こした「サービス貿易協定」のような媚中政策を、馬政権は採りにくくなるだろう。まして、香港の「雨傘運動」を見た台湾の国民が、中国に吸収された後、自分たちがどう扱われかねないかを想像すれば、今以上に台湾国内の対中感情が良くなることはありえない。

来年1月の台湾総統選は蔡英文主席@民進党で決まり ~ 国民党の総統候補は洪秀柱に決定(2015/7/19)

 状況は、8ヶ月前と基本的に変わらない。昨年の統一地方選の大敗から党勢の回復もままならず、朱立倫だけでなく王金平といった党内実力者が揃って総統候補から逃げまくった国民党。そんなゴタゴタの挙句に選ばれたのが、党内の組織力ではイマイチな上に媚中派で知られる洪秀柱とあっては、今の同党の集票力で総統選に勝ち目は無いね。余程のことがなければ、次の台湾総統は民進党の蔡英文で決まりだな。

 「7月の時点で勝ち目がないから逃げた朱立倫が、洪秀柱じゃ勝ち目がなさ過ぎて後々困るから出馬を決めました」。そんな情けないドタバタを目の前で展開された台湾国民が自分たちへの支持率を上げてくれるという結論に、どこをどう考えたら至ったのか聞いてみたい。国民党の偉いさん達には。

 悪手だろ。今回の候補差し替えは。総統選で朱立倫が数ポイント状況を押し戻した戦いをして、蔡英文にちょっとだけマシな敗北を喫する代わりに、立法委員選で現状以上の惨敗を喫するだけだ。得るものは何も無い。

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 焦ってるんだろうなあ。国民党も。北京の連中も。

<台湾総統選>与党、候補差し替え 支持低迷で朱氏に決定

 【台北・鈴木玲子】来年1月16日の台湾総統選で与党・国民党は17日、台北市内で臨時党大会を開き、支持率低迷を理由に立法院副院長(国会副議長)の洪秀柱氏(67)の公認を取り消し、朱立倫主席(54)への交代を決めた。投票まで3カ月を切る中での候補交代は前代未聞。会場の外では洪氏の支持者数百人が反対の声を上げるなど不満がくすぶり、朱氏が強調する「党の団結」とは裏腹に更なる亀裂を生む可能性がある。総統選では最大野党・民進党の蔡英文主席(59)が優位に選挙戦を展開している。

 臨時党大会では洪氏の公認取り消し案を挙手による賛成多数で可決。その後、指名の形で朱氏を選び、出席者の起立で決定した。洪氏は「公認を取り消すなら合理的で正当性があり、合法的でなければ認められないが、党員としては受け入れるしかない」と述べ、公認取り消し案の採決を前に退席した。朱氏は「混乱を招いた」と深々と頭を下げて謝罪した。会場の一部からは「取り消し案は無記名投票で採決すべきだ」と不満の声も出た。

 候補選出を巡っては当初、朱氏を含め党内有力者が相次いで不出馬を表明する中、洪氏が名乗りを上げ、党内予備選を経て7月の党大会で候補に選出された。だが知名度不足で支持率は低迷。さらに洪氏は「中華民国憲法は最終的に(中台が)統一するよう定めている」と発言した。劣勢の中、中間票離れを加速させる「統一発言」は、総統選と同日実施の立法委員(国会議員)選で議席の3分の1さえ確保できなくなるとの危機感が党内で高まる結果を招いた。

 国民党は朱氏への交代で混乱を収拾し、巻き返しを狙う形となった。朱氏は選出後のあいさつで、「立法院で多数を維持し、両岸(中台)の平和的発展を守らなければならない」と強調した。

 大手テレビ局TVBSによる最新世論調査の支持率では、洪氏の場合は48%の蔡氏に対し24%だが、朱氏だと蔡氏の48%に対して29%と差が5ポイント縮まる。

(10月17日 毎日新聞

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