韓国の聯合ニュースは27日、ラムズフェルド米国防長官が、朝鮮半島の戦時作戦統制権について2009年に韓国軍に移譲すると正式に通達していたと報じた。ラムズフェルド長官は今月中旬、尹光雄・国防相に書簡で伝えたという。関係筋によると米側のこうした姿勢は、作戦統制権の単独行使に伴う軍事力整備を理由に移譲目標を2012年とする韓国政府との立場の違いが明白で、今後、韓米間の対立も予想される。(ソウル 久保田るり子)
(産経新聞) – 8月28日
5/4及び5/18の日記でも触れましたが、米国は、自国を軸にした環太平洋のシーパワー国家群連合による防衛網構想:トランスフォーメーション戦略において、とうの昔に韓国を構想外の存在としています。今回の通達・発表は、それを正式に公表したに過ぎません。
とりあえずアレですね。韓国は既にランドパワー大国:中国の影響下に入る方針を固めているのですから、米国としては「敵に塩を送る」と言いますか、「仮想敵」の軍事力整備にこれ以上協力を続ける訳にはいかないっしょ(でもその陰で対中国を意識した牽制戦力はキッチリ韓国内に残すわ、在韓米軍の費用負担交渉でチャッカリ強気な条件を出すわで、相変わらずのいやらしい商売上手っぷりはさすがと言うべきだにゃー>米国)。
一方の韓国、予想よりも3年早くはしごを外されるわ、国防費負担が一気に前倒しで増えるわで踏んだりけったりですな。これ自体は「反米上等!」韓国国民が自ら招いた結果なんであんまり同情はできませんけど、世論を煽動した大統領閣下が2009年の時点では既に退任していて知らん振り確実ってのは、他国の人間ながらなーんか納得いかんぞなもし。
さて、これで日本は、名実共に「環太平洋連合」の最前線に立たされることになりました。有事の際、対馬&日本海沿岸部をどう守るか…ってのは、さすがに先走りすぎの議論ですが、日本国民全体が「地政学的な国防」意識を高めるのに、今回の発表は良い機会かもしれませんね。
コメントを残す