「不都合な現実」を隠す大国・中国 ~ 「表現の自由を守る努力をした」ジャーナリストのノーベル平和賞受賞の報道を規制

ぶっちゃけ、ノーベル平和賞なんて政治的なシロモノには何の価値も見出していないおいらですが、それ故に、その程度のモノにビクビクしている中国当局の振る舞いには可笑しさを通り越して、憐れみすら覚えます。


「民を侮蔑しながら、民に依存するという矛盾を抱えたまま大国になってしまった国は大変ですね」
「常に反動の可能性に怯えなくてはならないから」

この因果が解消される日は、いつかかの国に訪れるのだろうか。民間企業の報道事業禁止案なんてのを口にしているうちは到底無理だろうけど。

中国、ノーベル平和賞の報道を規制か 速報削除、主要メディア報じず

 ノーベル平和賞の報道を規制したのか――。中国では8日発表された同賞について、一部メディアが速報を流したが、その後に削除されて閲覧できない状態となった。ノーベル賞委員会が、強権下で「表現の自由を守るため努力をした」と評価したジャーナリスト2人の受賞の報道について、当局が不適切と判断した可能性がありそうだ。

 インターネットなどで速報を流したのは、中国の通信社である中国新聞社や中国共産党紙・人民日報系の環球時報。中国新聞社はノーベル賞委員会が発表した直後、受賞が決まった2人を似顔絵入りで紹介した。しかし速報はすぐに削除され、一部の転載されたもの以外は閲覧できない状態となった。また、その後も国内の主要メディアは平和賞に関して報じていない。

 ロシアやフィリピンで公然と体制批判を続けてきたジャーナリストへの授与に、中国当局が強く反応したとみられる。ノーベル賞全般については中国国内でも関心が高く、平和賞以外の各賞は連日報道されていた。

 中国でメディアは中国共産党の「喉と舌」と位置づけられる。2010年に中国の民主活動家の劉暁波氏(17年に事実上獄中死)に平和賞が授与されたが、当局は国内での報道を封殺し、各メディアは授賞決定を非難する当局の談話を伝えただけだった。【北京・岡崎英遠】

(2021/10/9 毎日新聞)

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