【B90/GrとAfDの躍進】アンゲラ・メルケル独首相、キリスト教民主同盟(CDU)党首を辞任へ【CSUとSPDの惨敗と共に】

【少数与党政権か再選挙か】9月の連邦議会選挙を受けた連立協議が決裂 ~ ドイツ【メルケル降板か】(2017/11/20)

メルケルの政治生命、ドイツの政治的安定の終わりは近く、それはすなわち、欧州の混迷加速の始まりでもある。世界がヨーロッパの乱れの影響を回避する可能性は、限りなくゼロに近い。

この感想、この予想から1年弱。遂にこの日がやってきたと言うべきか。やってきてしまったと明日以降の欧州の混乱を覚悟すべきか。

メルケル率いるCDUと連立政権に戻った社会民主党(SPD)との関係は、移民政策を巡って逆に悪化。統一会派の片割れ・キリスト教社会同盟(CSU)は地元・バイエルン州議選で大敗。CDUとSPDはヘッセン州議選で大敗。それも「極右」ドイツのための選択肢(AfD)と「浮世離れ左翼」同盟90/緑の党(B90/Gr)躍進の陰で。


「社会全体から中庸が減って右寄りと左寄りが増えている図、か」
「今のドイツは少し思考と志向が易きに流れているようね。私が一から教えてあげるわ」

AMEN(そうあれかし)。いやマジで。

メルケル独首相、今期限りで引退 党会合で「出馬せず」表明

【ベルリン=宮下日出男】ドイツのメルケル首相は29日、2021年秋までの任期限りで引退する意向を固めた。独メディアが一斉に報じた。相次ぐ地方選挙の敗北などを受けた判断とみられる。05年以降、13年間にわたってドイツのかじを取り、欧州政治に大きな影響を与えてきたメルケル氏の後継者選びをめぐる議論が加速する。
DPA通信などによると、メルケル氏は29日の党内会合で次期総選挙に出馬しない意向を伝え、首相引退を事実上、表明した。自身が率いる保守系政党、キリスト教民主同盟(CDU)が12月の党大会で行う2年に1度の党首選挙にも出馬しないと伝えた。
メルケル氏は00年以降、18年間、党首を務め、これまで党首と首相は同一人物が務めるべきだとしてきたが、姿勢を転換。党首職を後継に譲り、首相職を任期満了まで続ける考えだ。
ドイツでは28日、西部ヘッセン州の州議会選挙が行われ、CDUは第1党の座を維持したが、得票率は27%で13年の前回選挙から約11ポイント減り、過去約半世紀で最低水準に低迷した。メルケル氏はこれを受け、決断を下したもようだ。
4期目のメルケル氏は昨秋の総選挙後、半年間の難交渉の末に中道左派の社会民主党との連立政権樹立にこぎつけたが、政権内は移民・難民政策などをめぐる内輪もめが絶えず、今月14日の南部バイエルン州の州議会選でも連立与党2党が大敗。メルケル氏の求心力低下が鮮明になっていた。

(2018/10/29 産経新聞)

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