結果だけ見ると、第一党のSYRIZAと第二党のNDの議席数に大きな変化なし。SYRIZAは内部分裂経由の復活だけど。
チプラスにとっても、今回の選挙結果はちょっと意外だったのでは? ボーナス50議席を除けば、ほぼ同水準の議席でもおかしくない情勢だったんだし。
いずれにしても、ギリシャの政界は解散前とあまり変わり映えしないメンツでの再始動が決まった。むしろ、議会勢力の変化という点で気になるのは、第三党以下の勢力図の変化。
- 黄金の夜明け 17→18
- 全ギリシャ社会主義運動 13→17
- ギリシャ共産党 15→15
- Potami 17→11
- 独立ギリシャ人 13→10
- 中道連合 0→9
これまで徐々に勢力を伸ばしながらも一介の弱小政党に終始していた中道連合が、躍進の9議席GET。一方、SYRIZAから分裂した25議席をベースに反チプラス・反緊縮で総選挙に打って出た「民衆統一」は大失速、得票率3%未満の阻止条項に引っかかってまさかの議席ゼロ。
この情景どっかでみた…ああ、あれか。
「2012年12月16日、日本の第46回衆議院議員総選挙」
中道連合=日本維新の会orみんなの党、民衆統一=日本未来の党。
ギリシャ版第三極の萌芽だな。遠からず起こるであろうSYRIZA中心政権の混乱に乗じて、中道連合がどこまで勢力を伸ばし、そしてどのタイミングでNDに吸収されるか。しばらくの間、ヴァシリス・レヴェンティス@中道連合党首の動向には注目が必要だね。
【アテネ=青木佐知子】財政危機のギリシャで20日、議会(一院制、定数300)の総選挙が行われ、即日開票の結果、チプラス前首相(41)率いる与党・急進左派連合が第1党の座を守った。
連立を組んでいた右派小党・独立ギリシャ人と合わせた議席数は過半数となり、同党との連立の枠組みは維持される。欧州連合(EU)の構造改革案を最終的に受け入れたチプラス政権は国民に信任された形だ。
チプラス氏は21日に首相就任の宣誓を行い、22日に閣僚名簿を発表する見通し。
内務省の発表(開票率100%)によると、急進左派連合の得票率は35・46%で、中道右派の最大野党・新民主主義党の28・10%を上回った。第1党に50のボーナス議席が与えられるため、急進左派連合は145議席を獲得する。独立ギリシャ人は10議席で、両党で計155議席を確保した。
(9月21日 読売新聞)
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