サーベラスが西武HDに仕掛けたTOBは、事実上「失敗」 ~ 次の「提案」は「持ち株の高値押し売り」だろうな>ハゲタカ野郎。

元の持ち株比率から考えれば、サーベラスのシェアが33.4%を超えるのは仕方なかったし、想定の範囲内。むしろ、今回のTOBに個人株主はもちろん、大口・法人株主も全く乗らなかったことで、株主総会でのプロキシファイトでも、サーベラスの勝ち目が無いことがハッキリしたことの方が大事、かつ朗報。

そうなると、次の展開は、サーベラスが、少しでも高く今の持ち株を売り抜けるために、ハゲタカの本性を丸出しにした「逆ギレ提案」を西武HD経営陣に突きつけると、相場は決まっている。西武HD経営陣と主要株主、そして再上場の主幹事証券会社はせいぜい頑張って、サーベラスへの手切れ金を一銭でも安くする努力をするんだな。

それにしても、今回のTOBが不発に終わった背景の一つは、アベノミクス下での証券市場&西武HDの事業環境の回復。そのアベノミクスで下働きをやっている一人が竹中平蔵で、今回、サーベラスの手先やってた売国奴の一人は竹中の子分の五味廣文なんだよな。なんか、複雑と言うか哂えるオチだわw。

<サーベラス>西武株保有は35.48% 株主総会が焦点に

米投資ファンド「サーベラス・グループ」は1日、株式の公開買い付け(TOB)で西武ホールディングス(HD)株の3.04%を新たに取得したと発表した。サーベラスの保有比率は35.48%に上昇。株主総会で合併や定款変更などの重要事項について拒否権を行使できる「3分の1超」を確保した。ただ、取得の上限とした44.67%は大きく下回った。

サーベラスに株を売るのは個人株主が中心で、日本政策投資銀行や農林中央金庫など、他の大株主は応じなかったとみられる。個人株主の間でも、最近の株高をにらみ、「TOB価格の1株1400円で売るより、持っていた方が有利」との見方が広がったようだ。

サーベラスは2006年、約1000億円を出資して筆頭株主になって以降、株式の再上場を目指し、西武HD経営陣と連携して経営再建にあたってきた。だが昨年5月以降、上場時の株価などを巡って対立。今年3月、サーベラスは「西武の企業統治に問題がある」としてTOBを始めた。一方、西武HDは「サーベラスが不採算路線の廃止やプロ野球球団の売却など、企業価値を損なうリストラ案の検討を求めた」などとして、TOBに応じないよう株主に求めていた。

今後の焦点は6月25日の定時株主総会。西武HDは、評論家の大宅映子氏ら4人を取締役にするよう提案。サーベラスは元金融庁長官の五味広文氏ら8人を選ぶよう株主提案する。総会に向け、双方とも自らの提案への支持を株主に呼びかける方向だ。議決権の過半数の獲得を目指し、「委任状争奪戦」に発展する可能性もある。今度の総会では、3月末の株式保有比率に応じて議決権が与えられるので、拒否権は行使できない。争奪戦になった場合も、サーベラスはTOB前の32.44%からの上積みを図ることになる。

サーベラスは1日、「株主総会での質問も含め、今後の対応を検討する」、西武HDは「TOBの結果にかかわらず、株主総会で会社提案に賛成していただくよう、株主に呼びかけていく」とのコメントを発表した。【山口知】

(6月1日 毎日新聞)

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