ナチスドイツにも屈しなかったスイスが中国に媚びたFTAな件について

時代は変わった。これが今の現実か。

誇りよりも実利。人権よりも利権。FTAだけじゃなく、TPPにだって確かにその側面はある。日本のTPP交渉参加だって、詰まるところは、その「天秤」の結果だ。

しかし、第三者の立場で、その実相を見せ付けられると、その何だ、寂しいな。

中国が「人権」言及拒否…スイス、悪例のFTA

【ベルン=石黒穣】スイス、中国両政府は24日、李克強(リークォーチャン)・中国首相のスイス公式訪問に合わせ、自由貿易協定(FTA)締結に向けた覚書に調印した。

同協定は7月に締結予定だが、スイスが他国との協定の前文でうたってきた「人権重視」への直接的言及が含まれない見通しだ。国内から「政府は巨大市場の魅力に屈した」との批判が出ている。

覚書は、2011年に始まった両国FTA交渉の基本合意事項を確認するもの。調印後、スイスのマウラー大統領は「両国関係の一里塚だ」と中国との関係強化に意欲を示した。李首相は「世界の自由貿易に大きな意味がある」と自賛し、欧州連合(EU)とのFTA交渉に向けて弾みをつけたい考えを強調した。

スイスは日本との経済連携協定(2009年発効)をはじめ、これまで締結してきた自由貿易協定の前文では必ず民主主義、法の支配と合わせ「人権の尊重」を明記してきた。だが、有力紙ノイエ・チュルヒャー紙などによると、今回は人権尊重の明記が見送られる。

スイス側は盛り込むよう求めたが、中国が拒否したためという。中国は「人権」の文字が、民主化活動家の処遇などをめぐり外国が干渉する根拠となることを懸念しているとされる。中国とのFTAは、高級時計をはじめとするスイスの産業への恩恵が大きいだけに、妥協を急いだとみられる。

スイス国内からは批判の声が上がる。開発援助団体「南同盟」のイソルダ・アガチ氏は「世界的にも悪例となる」と批判し、議会に批准拒否を働きかける考えを示した。人権団体「ベルン宣言」も合意の見直しを迫る構えだ。

(5月26日 読売新聞)

そして、今回の「成果」で、中国は更に自国の「力」に自信を持つことになるだろう。それが腹立たしくもあり、そして少し恐ろしい。

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あいもかわらずの高クオリティ。

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