車載用リチウムイオン二次電池開発で最大の課題は、コストパフォーマンスと安全性の改善、そしてそれらを担保しながらのエネルギー密度その他の性能の向上が難しい点。ぶっちゃけ、コバルト酸リチウムベースの正極材使用や薄膜化による小型軽量化という従来のアプローチでは、越えられない壁があります。
三洋、松下、ソニー、そしてNECといった既存大手は、携帯端末向け電池市場でこそ強いが、上記の壁を超える技には欠けていると神楽は考えています。米国では昨年末にGMと組んだベンチャー企業・A123が脚光を浴びていますが、日本では…これからですかね?。是非ともA123を凌ぐような有望ベンチャーが出てきて欲しいものです。
独フォルクスワーゲン(VW)と三洋電機が、次世代ハイブリッド車に搭載するリチウムイオン電池を共同開発することが11日分かった。両社は既に現行のハイブリッド車向けニッケル水素電池を共同開発しているが、より高性能な次世代車向け電池でも提携し、搭載が本格化する12年をめどに実用化したい考えだ。トヨタ自動車や日産自動車も大手電機メーカーなどとリチウム電池の共同開発に乗り出しており、量産化に向け開発競争が本格化しそうだ。
リチウム電池はニッケル電池の半分の重さで約2倍の出力がある。電池の小型化と高出力化が両立するため、車内空間が広がり、連続走行距離も長くなるなど快適さと性能向上が期待できる。
三洋はこれまでニッケル電池を量産し、ホンダや米フォードのハイブリッド車向けに販売したほか、VWとも06年から共同開発している。一方、リチウム電池では、パソコンや携帯電話向けの生産で世界首位。車載用も徳島工場(徳島県松茂町)に生産ラインを設けて試作を始めている。
車載用リチウム電池を巡っては、トヨタが松下電器産業と、日産がNECと量産化を急いでいる。【宮崎泰宏】
(5月11日 毎日新聞)
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