誰の入れ知恵か知らんけど、犯行直後ならともかく、事ここに至っての付け焼刃的「私狂ってます」演技は逆効果だと思いますがね。そもそも「計画的に殺人事件起こして理路整然とした犯行動機の説明もできる」重症の総合失調症患者なんて聞いたこと無いです。
http://www.oct.zaq.ne.jp/afalx209/hataclinic/mind/sogo-shityosho.html
とりあえずアレですな。半端な弁護は公判を混乱させるだけ。弁護側も一応仕事なんだから、もう少し説得力のあるロジックを展開しろと。もっとも、今回の被告の発言自体が弁護側の公判戦略とは関係無い、被告の自暴自棄&歪な開き直りの果ての妄言に過ぎないのかもしれませんが。
滋賀県長浜市で06年2月、幼稚園児2人が刺殺された事件で、殺人、銃刀法違反、公務執行妨害、傷害の罪に問われた鄭永善被告(35)=中国籍、日本名・谷口充恵=の初公判が2日、大津地裁(長井秀典裁判長)で始まった。鄭被告は「刺したが、砂人形なので血も流れていないし声も出していない。人は殺していない」と述べ、殺人罪の起訴事実を否認した。弁護側は起訴事実全体を争う姿勢で、被告は心神喪失か耗弱の状態だったとして無罪を主張。検察側は冒頭陳述で「長女を溺(でき)愛するあまり、被害園児らが長女を仲間はずれにし、いじめられているなどと一方的に邪推した」と動機を説明、「犯行前、犯行後の行動は合理的」と述べ、完全に責任能力があるとした。
起訴状などによると、鄭被告は昨年2月17日午前9時ごろ、長浜市相撲町の農道に自ら運転する車を止め、後部座席にいた市立神照幼稚園児の武友若奈ちゃんと佐野迅君(ともに当時5歳)を包丁で刺し、殺害するなどした。鄭被告はグループ通園の送迎役で、車内には自分の長女もいた。
検察側は冒頭陳述で、鄭被告が事件前に、▽家から鋭利な刺し身包丁を選んで持ち出した▽逃走資金として現金2万3000円を持ち出した▽刺殺直前、長女に「見たらあかんよ」と声を掛けた――と指摘。事件後、県警の職務質問を受けた際には、「私は頭がおかしい」と発言し、刺殺の事実を認めたことを明らかにし、是非弁別や行動制御ができたと主張した。
一方、弁護側は冒頭陳述で、鄭被告が仲介業者の紹介で日本人と結婚して99年に来日後、慣れない生活のストレスで03年ごろから精神疾患になり、事件前の半年は治療、服薬を受けず、統合失調症が悪化したと主張。事件当時は善悪の判断も、自身の行動の制御もできなかったとする。
鄭被告は逮捕当初は容疑を認め、「自分の子どもがなじめないのは周りの子が悪い」などと動機を供述。謝罪の言葉も述べていた。公判は精神鑑定をはさみ、判決は10月16日の予定。【蒔田備憲、近藤希実】
(2月2日 毎日新聞)
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