引きこもりの若者らを支援する特定非営利活動法人(NPO法人)「アイメンタルスクール」の施設=名古屋市=に入所した無職男性(26)が死亡した事件で、逮捕監禁致死容疑で逮捕された施設の職員が、手錠などの拘束具の使用について「代表の指示で使い始めた」と供述していることが9日、愛知県警の調べで分かった。
法人代表理事の杉浦昌子容疑者(49)らは手錠などを使って引きこもりの若者らを施設に強制的に連れてくることを「拉致する」と呼んでいたことも判明。県警は数人の入所者から「拘束具を使われ施設に連行された」との証言を得ており、日常的に拘束具を使用していたとみて調べている。
県警は同日午後、同容疑で杉浦容疑者らを送検した。
(共同通信) – 5月9日
普通に「ポアするしかないね」とか言ってそうですな(ニガワラ。
「アイメンタルスクール」という小さな王国での絶対権力に酔っちゃったというべきでしょうか>杉浦容疑者。同容疑者やその姉・長田百合子らの振る舞いを見ていると、「es」というドイツの映画を思い出しますね。
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「看守役・服役囚役として集められた一般人の心理が、模擬刑務所で役柄に沿った演技を続けていくうちにどう変化していうのかを分析する」という某大学の実験。しかし、演技に過ぎなかったはずの役柄とパフォーマンスが次第に被験者達の精神を乗っ取っていく…というのが映画のあらすじです。もっとも、意識の制御下の行動が、いつしか無意識の基本動作になってしまうのは、「es」のような特殊な条件化でなくてもよくあることです。そのパフォーマンスを無意識に暴走させたり、あるいは故意に暴走させることで、周囲に対して影響力を行使しようとする人間がいるのが問題なんですよね。
長田百合子・杉浦昌子姉妹や戸塚宏(ついでにボクシングの亀田一家)の過激な言動やパフォーマンスも、最初は個々の目的に沿った意識的なものだったのでしょうが、それが周囲に受け入れられ、段々と無意識の基本動作となった結果、意識の制御下から外れかかっているように思われます。自己洗脳と言ってもいい。実際、これだけでも辟易するプロセスですが、彼らの最悪なところは、それを周囲が受け入れていること(あるいは受け入れないで逃避しているが故の放置)を理解して、ビジネスなり売名なりに悪用する計算高さだけはキッチリ持っていると言う点です。
ぶっちゃけ長田や戸塚の「教育論」や「教育手法」なんて、「社会不適合者を軍隊のように規律と恐怖で統制する方便」以上のものではなく、決して人を育て更生させる手段ではありません。まして、アスペルガー症候群その他の自閉症患者など医学的アプローチが必要な人間も、十把一絡げに「引きこもりや社会不適合は甘えの産物」と切って捨てているその粗雑な暴論、その粗雑さを歪な精神論や大義名分で煙に巻く詭弁家振りには、怒りすら覚えます。
しかし、その矛盾を論理的に衝かれたとしても、彼らは自らの敗北を受け入れることは決して無いでしょう。何故なら彼らは自己の信奉者であり、であるが故に自己の暴走を肯定し、かつその肯定している姿が世間の一部から支持を得ていることを理解しているからです。この手の人間には基本的に何を言っても無駄です。
さらに腹の立つことですが、この手の人種に力を与えているのは、彼らの暴走に振り回されている社会そのものであるということ。特に彼らの粗暴ぶりや暴論を「強さ」と勘違いし、単に精神がアンコントーラブルなだけの人間のごり押し的手法を「揺るがない精神性の所作」と読み違えて支持している人間の罪は重いと言わざるを得ません。今回の事件に際し、彼ら「歪な自己と計算高さのモンスター」の手法論の妥当性追及に汲々とするばかりで、彼らの「二面性」を放置or支持していた事実を周辺社会が猛省しなければ片手落ちというものだろう。神楽はそう考えます。
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