GONZOというよりその経営主体であるところのGDHが満を持して投入した劇場向けアニメ「銀色の髪のアギト」観てまいりました。で、感想ですが、ぶっちゃけ「味気なかった」です。素材はいいんだろうけど超薄味で工夫が無くて。
最近の「コンサル屋DNAを持ち続けている男」石川社長のコメントを聞いていると、ディズニーと言うよりジブリのような作品作りを意識してるなあと思うことしきりでしたが、「アギト」を観るとそれが再確認させられます。だけど、だからといって「コナン」と「ナウシカ」と「ラピュタ」を足して、毒抜いてひねり抜いて初心者向けにして3.5で割った作品作っちゃうのはどうですよ。というか、作り手に宮崎駿のような(良くも悪くも)思想がないまま、上記3作の素材をごった煮にしているだけだから、ああいう作品になっちゃうんですかね。
「ストレートすぎるほどストレートな展開のため、観終わった後何も残らない作品って、ファミリー向けという言い訳的にはともかく興行作品的にはいいのかなあ?」とか「フジテレビ的には、リピーター呼べない作品でも日テレ=ジブリ枢軸に対抗できる可能性を示せただけでよかったのかなあ?」とか本筋と関係ないところばかりが気になる作品でした。あ、さすがに前半のCGと背景は綺麗でした。あとKOKIAの主題歌も(少しフォローもしておこう)。
原作クラッシャーと散々揶揄されて、今度はさくっと無難に端にも棒にも引っかからない作品を世に出してしまうGDH。村濱のダンナから今の経営陣に経営権が移って企業としては格段に整備されてきましたが、肝心のコンテンツメーカーとしての技量は未だ途上といったところでしょうか。目指すべき先はまだまだ遠いです。ちなみに私は「HELLSING」の恨みがあるのでGDHに少し厳しい点があるのはあしからず(笑)
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