<東国原知事>落選の持永氏に副知事就任打診?

 教条主義の頭ガチガチな方にとって、今回の東国原知事の行動は「官僚主義との妥協かよ!?」と抵抗したくなる対象かもしれません。が、神楽は結構評価してますよ、これ。少なくとも長野のペログリよりは現実路線かつ政治的センスを感じさせる判断だと思います。そこそこ切れる政治参謀がいるだけかも知れませんが(個人的にあまりいい噂聞きませんけどね>知事周辺のブレーン連中)。

 ともあれ、持永氏を副知事に据えることで、知事陣営には以下のメリットがあります。

  • 1.県議会との軋轢をある程度解消できる可能性がある。
  • 2.持永陣営はここで抵抗しても何も得るものが無い。
  • 3.知事陣営は単に実務・政策立案能力を強化するだけでなく、マニフェストの実行に持永陣営を取り込むことで、成功しても失敗しても事態の「共犯」にすることができる。
  • 4.そして何より、県内保守勢力の内ゲバを煽り続けることができる。

 さて、持永氏&自民県連はこの仕掛けにどう応えるか。もしプライドetcが邪魔して無碍に誘いを拒絶したら、彼らに「次」は有りませんが。さてさて。

 宮崎県の東国原(ひがしこくばる)英夫知事(49)が、出直し知事選(1月21日投開票)に自民・公明推薦で出馬し、落選した元経済産業省課長、持永哲志氏(46)に副知事への就任を打診していたことが、関係者の話で分かった。東国原知事は記者団に「相手があることなので(打診したかどうか)この場では言えない。(副知事の候補者は)複数いるかもしれないし、答えられない」と明言を避けた。

 関係者によると、東国原知事は就任直後の同23日ごろ、宮崎市内で持永氏と面会し、副知事就任を打診した。持永氏は「自民党の意向も聞かないと答えられない」と回答を保留したという。打診について持永氏は毎日新聞の取材に「知事自身に聞いてほしい。何も言えない」と話している。

 タレント出身の東国原知事は政治・行政経験がないため、官僚出身の持永氏の手腕に期待したとみられる。また、県議会(42人)のうち、多数の32人を占める自民が推薦した持永氏を副知事に起用することで議会との対決を避ける狙いもありそうだ。

 一方、官製談合事件を巡る前知事辞職に伴う出直し知事選では、東国原氏が約26万票を獲得して初当選したのに対し、持永氏は約12万票しか得票していない。選挙中、官僚主導の政治を批判するなどした東国原知事の判断に、県民の反発も予想される。【中尾祐児】

(2月2日 毎日新聞)

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