民主・太田氏が初当選=接戦制す、「小泉自民」に痛手-衆院千葉7区補選

 小泉政権下では最後の国政選挙で、民主党の小沢一郎代表にとって初陣となった衆院千葉7区補欠選挙は23日投開票された。民主党公認で前千葉県議の太田和美氏(26)が、自民党公認で公明党が推薦した前埼玉県副知事、斎藤健氏(46)を955票の小差で振り切って初当選した。虚偽メール問題で失速した党勢立て直しを期す民主党には「追い風」で、9月代表選に向けて小沢氏再選の流れが強まりそうだ。一方、自民党は手痛い敗北を喫し、後半国会や来年夏の参院選に向けて、警戒感を一段と強めている。

 小沢氏は同日深夜、補選勝利を受けて民主党本部で記者会見し、「国民の期待に沿えるよう多くの仲間と団結、協力し、政権交代を目指して全力で頑張る」と強調した。医療制度改革法案などが焦点となる後半国会でも、民主党が攻勢を強めるのは確実だ。

 自民党は今回、構造改革路線の継続を訴えたが、議席維持に失敗した。補選での敗北は2003年4月の衆院東京6区以来。昨年の衆院選大勝を頂点とした小泉純一郎首相の党内指導力は、9月の総裁選に向けて陰りを生じることが予想され、「ポスト小泉」選びにも影響を与えそうだ。さらに、選挙戦の陣頭指揮に立った武部勤幹事長への批判が強まるのは避けられないとみられる。

 確定投票率は49.63%で、昨年9月の前回衆院選より15.12ポイント減。1996年の小選挙区制導入以降では最低となった。 

(時事通信) – 4月24日

 結果を見て思わず笑ってしまいました。「野党的・都市部型・中央執行部主導なパフォーマンス・煽動選挙戦術で連勝していた自民党」が「選挙上手の小沢代表主導の下、与党的・地方型・草の根&陣取り選挙戦術を採った民主党」に敗北ですか。もう、どちらが自民党か分かりませんね(笑)。

 もともと、小泉チルドレンのマツキヨ議員のポカを発端にした今回の補選。本来なら民主優位のはずが偽メール事件で一転逆風、んで小沢代表就任で情勢五分五分。目新しさと手堅い選挙戦略で足元では民主にやや追い風に転向と、非常にクルクルと風向きが変わった1ヶ月でした。事前調査を見る限り、反自民・反小泉という一定の志向性を持った層というより、いわゆる無党派層がその追い風に煽られまくって「最終的に」民主支持になびいたのが、今回の結果に繋がった一因と言えるでしょう。TPOに合わせた時流を「作る」のって大事だなあ。必ずしも本質的ではないけれど。

 両党の本気度も全然違いましたけどね。候補者選定はドタバタしたものの、候補者を決めた後は背水の陣&地元出身候補のアドバンテージを最大に活かす総力戦を仕掛けた民主党・新執行部。一方、武部-深谷と自民党千葉県連との対立の中、準備不足の落下傘候補を巡る不協和音をどうにも解消できないまま選挙戦に突入、上級幹部はともかくお調子者の小泉チルドレンを策もないのに送り込む一方、地道な票固めは後手後手に回った自民党執行部。これじゃあ、少なくとも自民党が一方的に勝てるわけがない。「勝因のない勝利はあっても、敗因のない敗北はない」の好例です。

 候補者の政治家としての資質で言えば、政見放送その他でのコメントや所作を見る限り、神楽は今でも斎藤氏が一番だったと思っています。彼は議論のできる「エリート」というより案件を着実に処理できる「地道な切れ者」タイプに見えますので。それが心底政治向きかには疑問の余地はありますが、今回味噌がついちゃったのは個人的に残念だなあ。

 一方、太田女史については…やはりというべきか現時点でも「どうだろうな?」ですね。特に当選決定直後、選挙民よりも民主党や党執行部へ重点的に礼を言う姿勢に、政治家としてのセンスを感じられませんでした。もしかして「身内が儲けりゃ後は知らない」訪問販売やっていたころのDNAが健在なのかしらん?仮にそういう志向の人間であったとしても、政治家としてのセンスや状況判断能力があれば、ああいう場所では言いまわしを変える類の発言なんですけど。まあ、とりあえずこうなってしまった以上、民主党の偉い人たちは、ちゃんと「小沢チルドレン」第一号の彼女に政治のイロハを指導してやって欲しいですね。

 今回の補選で政策論争はほとんど起きませんでしたし、選挙自体、先述のような時流のもと「勝ち組vs負け組、中央vs地方」と単純化されたテーマ下での政党人気投票に終始しました。一部メディアはこれが政局のターニングポイントになるだろうと煽っていますが、それはないでしょう。政局に大きな変化があるとすれば、それは9月以降の自民・民主双方が新体制に切り替わって以降だと考えます。そうでなければ、基本政策(の変更)を踏まえた対立構造の確立はできず、前原執行部の二の舞になりますから>民主党。

 こう言っちゃ何ですが、いい機会ですし、ここのところトラブルの度に下手にいなす癖が付き過ぎて、詰めが甘くなっている自民党執行部には、来年の参院選に向けて猛省を期待したいところ。とりあえず慢心極まりない武部幹事長は自重しろ!ですね(この人の寒いジャンケン・パフォーマンスと応援演説で1,000票くらい損したんだったら笑えないなあ(^^;>自民党)。

P.S.

 「候補者の資質が選挙の争点になっていない」という一点においては両陣営とも趣は同じ(それはそれで問題)ですが、太田女史は「男性と無党派と中年層に好かれ」、斎藤氏は「女性と保守層と若年層に好かれ」という差異は見られたそうですね。これが、政党支持層の違いなのか、それとも両候補の個人的資質によるものなのか、さてさて…。

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