川嶋引退 無念判定負け…WBC世界Sフライ級暫定王座決定戦

 ◆プロボクシングWBC世界スーパーフライ級暫定王座決定戦 ○クリスチャン・ミハレス(判定)川嶋勝重●(18日・パシフィコ横浜) 川嶋が、壮絶に散った。前王者の同級2位。川嶋勝重(31)=大橋=は、同級4位クリスチャン・ミハレス(24)=メキシコ=に1-2の判定負け。2回にダウンを奪ったが、ミハレスとの競り合いを制することができず、わずか1ポイント差に泣いた。1年2か月ぶり王座返り咲きに失敗した川嶋は試合後、現役引退を表明した。

 涙が、あふれ出た。燃え尽きた。川嶋が「これで引退です」と唇をかみしめ、公約を貫いた。

 わずか1ポイント差で負ける激戦だった。2回だ。川嶋の右の強打が火を噴く。左のフェイントからの右ストレート。試合直前に元WBC世界ライト級王者のガッツ石松氏(57)から伝授された「幻の右」がミハレスの顔面を直撃した。若いメキシカンから人生初のダウンを奪った。リングサイドで解説したガッツ氏も思わず立ち上がりそうになった。

 だが「これで終わるかと思ったけど甘くなかった」。多彩な角度から出るパンチとスピードでミハレスが追撃。川嶋は、ポイントで追い上げられた。8月2日のWBAライトフライ級王座決定戦で微妙判定の末に王座を獲得した亀田興毅(19)=協栄=の時とは対照的。大橋秀行会長(43)は「ダウンをとっても負ける。これがプロボクシングの採点の厳しさ」と残念がった。

 21歳の時に脱サラし大橋ジムに入門。スパーリングで5戦5敗の相手に過呼吸を起こし、プロテストを2回も断られた。「その川嶋が世界チャンピオンにまでなった。夢をありがとう」大橋会長に言葉をかけられ、川嶋も笑顔でこたえた。王座陥落後の昨年8月。去就に揺れる中、鹿児島・知覧の特攻隊記念館を訪問し現役続行を決意。その精神をリングで爆発させた。6回には腕に力が入らなくなった。残り3つのラウンドでは、気持ちだけで腕を振った。「もう死んでもいいと思った」11年間、一度もダウンなし。最後まで川嶋らしい試合を見せた。第2の人生は未定だ。10月6日に32歳。ボクシングに夢を与えた男が、静かにリングを去った。

 ◆ミハレス「勇敢だった」 生涯初ダウンにもくじけず王座を奪取した。競った試合展開に「彼も勇敢だったし、私も勇敢だった」と、川嶋のファイトに対して敬意も。王座奪取を機に婚約者のバレリア・ゴメスさん(24)との結婚もぐっと近づき「彼女がずっとそばにいてくれたことに感謝している。興奮していて言葉が見つからない」と、顔いっぱいに幸福感を漂わせていた。

 ◆徳山現役続行へ WBC同級正規王者の徳山昌守(32)=金沢=は「逃げているとは思われたくない気持ちもある。今後のことは、会長と相談したい」と、現役続行、そして王座統一戦への出場を検討する考えを示した。 暫定王者の存在が、戦闘意欲を再び喚起したのか。2月27日の初防衛後には「自分の気持ちはほぼ引退に固まっている」と話した徳山だが「僕がずっと守ってきた王座だから、中途半端な人間にはその座を明け渡したくない」と、自らが保持するタイトルに対する大きなプライドをのぞかせた。 まだ本格的ではないにせよ、約2週間前からは軽いジムワークを再開。ジムの金沢英雄会長は「焦ることはない。本人とじっくり話し合っていきたい」と、王者の心の推移を見守る。

(スポーツ報知) – 9月19日

 先日の越本に続き、おっさんボクサーの星がまた一つ墜つ。まずは「お疲れ様でした」。先ほどビデオを観ましたが、今回の敗因を一言で言えば「パンチ力で勝ってテクニックで負けた」ってことなんでしょうね>川嶋。確かに今回のような内容&展開では、ダウン1回のアドバンテージくらいじゃ判定負けしても文句は言えなかったかも。残念ですけど。

 ちなみに

川嶋戦には抗議なし=ボクシング

 日本ボクシングコミッション(JBC)は19日、世界ボクシング評議会(WBC)スーパーフライ級暫定王座決定戦で川嶋勝重(大橋)が1-2の判定で敗れた結果について、抗議などはなかったことを明らかにした。8月に亀田興毅(協栄)が2-1の微妙な判定で勝者となった際はJBCやテレビ局に抗議が殺到。同じ接戦でも、ファンは今回の結果を冷静に受け止めたようだ。

 JBCの安河内剛事務局長は「川嶋のパンチの質、ミハレスの量(手数)と難しい判定になったが、ボクシングの醍醐味(だいごみ)を味わえる素晴らしい試合だった。ファンの方に誇れる内容で、堪能していただけたと思う」と話した。 

(時事通信) – 9月19日

 言いたいことは分かる。分かるけど一緒にせんといて。

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